食品メーカーでマーケティングやってる現役社員です。
食品メーカーに内定あるいは転職して、いつかは商品企画の仕事をやりたいって人が多いと思います。
そんな中で、よくある相談が・・・
という質問です。
この質問に答えるため、実際に商品企画部に異動になった同期の話を例に説明したいと思います。
ちなみに、ここに書いたことは全部実話です。
本人にバレないことを祈ります(笑)!
その他の参考情報
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マーケティング・商品企画って何!?
商品企画部に行きたい同期
私の同期で、絶対に商品企画をやりたい!って人がいました(仮名:やる気くん)。
やる気くんは、文系の私立大学卒で、営業部に配属になりました。
性格的には非常に真面目で、愛社精神も高く、とにかく商品企画部への情熱が半端ない人でした。
新入社員の頃から、毎月2・3回は企画書を作成して、それをせっせと商品企画部に送ってました。
あと、会社の偉い人に会うたびに「商品企画部に行かせてください!」ってアピってました!
とにかく商品企画部への熱意と行動については、誰にも負けない!って感じで熱量が半端ない男でした。
一方、本業の営業の方は可もなく不可もなくという感じでしたが、それはそれで楽しくやっていました。
個人的には、それだけ商品企画部に行きたいなら異動させてやったら~!
なんて思っていましたが、結局、やる気くんは商品企画部に異動することができませんでした。
商品企画部に興味がない同期
もう一人、私の同期で、商品企画に全く興味のない人がいました(仮名:企画くん)。
企画くんは、理系の国立大学(数学科)卒で、営業部に配属になりました。
※数学科卒なので、数字とロジックには強い。
性格は明るく、毎日明け方まで飲み歩いたりしてて、おバカな話題に事欠かない奴です。
商品企画とかは興味がなく、営業という仕事は心から楽しんでいるようで、営業成績は抜群でした。
仕事とそれ以外のオンとオフが半端ない奴でしたが、先輩や周りの人からは、とても可愛がられていました。
商品企画部への異動理由
意外に思った人もいるかもしれません・・・・
なんで企画くんが商品企画部に異動になったのか?
答えはシンプルで、商品企画部の仕事をするにあたっての条件を満たしていたからです。
商品企画部の仕事をするために、必要な能力5つを以下に記載します。
②自由な発想力
③周りを巻き込む力
④プレゼンテーション能力
⑤行動力
商品企画の仕事って、自分のアイデア➡商品化って考えられがちなんですけど、それは違います。
実際には、市場のニーズ、会社の戦略を正しく理解➡自分のアイデア➡商品化って流れになります。
なので、あまりにも自分の思いが強すぎて「俺はこういう商品を世に出したいんだ!」って情熱だけだと、それは市場のニーズを何も考えていない独りよがりの商品が生み出されることになります。
むしろ、企画くんのように、あんまり商品企画に情熱の無い人の方が、冷静に世の中の流れや会社の戦略を踏まえて、仕事ができるため、適性としては高いのです。
もちろん、やる気くんの企画が、世の中のニーズや会社の戦略を適切に踏まえて内容であれば、それはそれで、適性(センス)があったのかもしれませんが、そうではないと判断されたのでしょう。
商品企画部に異動するために必要なこと
商品企画部を希望する人って凄く多いです。
なので、まずは目の前の仕事で好成績をキープするようにしましょう。
目の前の仕事をちゃんとこなせない人には、チャンスは巡ってきません!!
一生懸命仕事をして、お客さんや同僚にも一定の評価をされることがまずは基本です。
そのうえで、データ分析とアイデア発想力を磨いてください。
エクセルは、最低限、関数とグラフや表を自由に作れるようにしておきましょう。
例えば、以下のような図をネット上で探して、同じようなものが作成できるように練習をしてみましょう。
出典:アサヒグループホールディングス統合報告書2018
実際、商品企画部にいくと、こういうグラフは日常的によく作成します。
「作り方わかりません!」となると、仕事になりませんので、ご注意を(笑)
それからセグメント分析は超重要なので、勉強しておきましょう。
セグメント分析の例
性・・・男性、女性
年代・・・20代、30代、40代など
地域・・・首都圏、関西、九州など
チャネル・・量販店、コンビニなど
こういう色んな切り口で、それそれの顧客の割合、特徴、それからニーズを割り出していきます。
これは基本中の基本ですが、実務ではよくやりますので、営業職の仕事をしている時でも、お客さんの特性(顧客セグメント)を意識して仕事をするようにしましょう。
次にアイデア発想力ですが、、、私のお勧めのやり方をお伝えします。
例えば、チョコレートの新商品を考えてみましょう。
普通は、「チョコレート」っていう商品全体で考えると思うんですが、まずはチョコレートを構成する要素に分けると良いです。
チョコレートを構成するものって、包装紙、チョコレートの形、チョコレートの味、チョコレートの色、など複数の要素から成り立っていますよね。
これを世の中のニーズに合わせてひとつづつ変えたらどうなるかな?って考えるんです。
「形」について例をあげると、ガムなんて昔は板ガムが中心でしたが、タブレット形式が今は主流です。
それから、平成生まれの人にはピンとこないかもしれませんが、缶ジュースの開け口だって変化しています。
出典:https://middle-edge.jp/articles/gYkRH
昔はこういう風に、缶ジュースの蓋は取り外し式でした。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/イージーオープンエンド
いまはこのタイプが主流ですよね。これってやっぱり、お客さんのニーズに合わせて変わったんだと思うんですよ。
味にしても・・・チョコレートって本来「甘い」ってのが常識だったと思うんですが、健康ブームとかけ合わせて「ハイカカオチョコレート(カカオの含有量の高いもの)」なんかがヒットして今では普通に店頭に並んでますよね。
このように商品が持つ、一つ一つの構成要素を変えていくのも、立派な新商品企画になりますので、なにも商品全体のコンセプトを変えることにこだわる必要は無いと思います。
上記のような観点で、世の中の商品がもっとお客さんに支持されるにはどうしたら良いか、という視点で考える習慣を身につけましょう。
まとめ
やみくもに、俺は自分のアイデアを商品化したい!という独りよがりの考えではなく、お客さんのニーズをベースに考えること!
それから、商品企画部で必要とされる基本的なスキルを身につけることが大切です。
正直、運も大事な要素になりますが、その運を引き寄せるには、まずは今の部署の仕事を全力で頑張ることが大切です!
参考になったら嬉しいです。