【理系】薬学部/薬剤師の就職先ランキング(年収・難易度)を説明するぞ!!
薬剤師になるには国家資格である薬剤師の免許を取得する必要があるが、世間のイメージとは裏腹に、薬剤師の免許を取得するのは実はなかなか大変なのだ!!
薬学部卒=だれでも楽勝に薬剤師!!
という周囲の無知ぶりに辟易した人も多いと思う!!
普通の大学生なら4年生の時点でほぼ単位を取り終えており、就活だけに専念すればよいが、薬学部の場合はそうはいかない!!
勉強がそもそも忙しいし、それに加えて就活と薬剤師の勉強を両立する必要があり、世間の想像以上にハードな日々を過ごすことになる。
ちなみに、日本全国の薬剤師合格率は、新卒+既卒で69.6%というデータがあり、3割は落ちるのが現実だ!!
国家試験自体は、コツコツと勉強を継続し、きっちりと対策さえすれば合格することが出来るが、ナメてかかると東大生でも普通に落ちる!!
東京大学 薬学部の在学生でも合格率は平均以下となっており、適当に受けて合格できるほど甘くはないことを物語っている!!
でも一度合格してしまえば、あなたは晴れて国家資格の保有者だ!!
薬剤師は多様な働き方が選べる上に、年収も高く、仕事自体がとても安定しているのが特徴だ。
前置きはこれくらいにして、まずは薬学部/薬剤師の就職先ランキング(年収・難易度)をご覧あれ!!
薬学部/薬剤師の就職先ランキング(年収・難易度)
就職先をカテゴリ別に分類すると以下の通りになる!!
ただし人間には「適性」というものがあり、大学時代の地味な研究に辟易している人は製薬メーカーのR&D(研究開発)職を選ぶべきではないし、他の業界に目を向けるのも大いにありだ!!
一方で就職先によって、年収、勤務時間、福利厚生などが異なり、長く働く上でそれらは重要な指標になる。
当然このランキングにはそれらの要素が加味されている!!
カテゴリ別
1位 大手製薬メーカー
2位 病院、大手MR
3位 調剤薬局
4位 ドラッグストア
上位カテゴリにいけば行くほど、年収・福利厚生は良い!!
勤務時間という点では、2位の病院、MR、それから4位のドラックストアは長めだ。
一方で、1位の大手製薬メーカー、3位の調剤薬局の勤務時間は短い傾向にある!!
大枠を理解したところで、次は、勤務先・会社別にみてみよう!!
勤務先・会社別
※製薬会社はR&D(研究開発職)を指す
Sランク:新薬開発
40歳で年収1,300万円以上
武田薬品、アステラス、第一三共、エーザイ、ファイザー(外資系)
Aランク:新薬開発・販売
40歳で年収1,000万円以上
大塚製薬、中外製薬、協和発酵キリン、塩野義製薬、小野薬品、参天製薬、久光製薬、大正製薬、Sランク企業のMR
Bランク:医療の現場・販売
40歳で年収800万円以上
大学病院、基幹病院、Aランク企業のMR、大手調剤薬局(開業は除く)、ジェネリックメーカー
Cランク:指導・販売
40歳で年収800万円以上
大手ドラックストア
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各ランキングの解説
Sランクの解説!!
大手製薬メーカーのR&D
Sランク企業に就職する場合、研究開発職(R&D)として働くことになるが、年収、福利厚生、休日、労働時間などの待遇が非常に良いことに加え、研究開発費が他の企業と比べて突出している!!
武田、アステラス、第一三共、エーザイなどの日系企業は特に年収が高く、40歳時点で管理職になっていれば1,300万円ほどの年収に到達する。
それから不況の今、みんなが気にすることとして、会社が倒産しないかどうかということもあるだろう。
そういう観点でみると、この製薬業界は景気の波にあまり左右されず、いつの時代も比較的安定している!!
有名企業ということもあり、応募倍率は非常に高く、内定を取るためには各製薬メーカーの得意とする分野・将来伸ばしたい分野と自分が研究してきた分野がそれなりに一致していることが大事だ。
また、Sランク企業は学歴フィルターを設定しているため、実際には旧帝大レベルの薬学部出身者など高学歴の人が内定者の大半を占めるのが現実!!
以下の記事(文系職も含めた総合版)に業界全体のトレンドや各製薬メーカーの特徴を記載しているので、この記事では割愛するが、是非とも熟読していただきたい。
【2023年版】製薬・医薬メーカー(MR・R&D)の就職偏差値&年収ランキングを解説するぞ!! 製薬業界は、世界全体では…
先の記事にも書いたが、Sランク企業は、新薬を開発するために世界のトップ企業とも提携をし、共同開発も行っているため、英語がそれなりに話せる必要がある(TOEICだと800点は欲しいところだ)。
テレビ会議や英語のレポートを読むなんてことは日常茶飯事なので英語アレルギーの人は不幸になるのでやめておいた方が良い。
グローバルな環境で、仕事を行いたい、それから研究開発を行いたいという人はこれらの会社はお勧めだ。
新薬を開発するには平均15年という長い期間と、1,000億円ちかい費用が投じられる!!
長期的な視点でじっくりコツコツ仕事に取り組める人が向いている!!
Aランクの解説!!
準大手製薬メーカーのR&D
Aランクの製薬メーカーも基本的な内容は、Sランクと変わりはないが、やはり給与水準、福利厚生、研究開発費の額でSランクよりは劣る。
それでも、待遇面では素材・食品メーカー等よりは良く、業界自体も安定しているので、人気がない訳がない。
Aランクの企業でも40歳管理職で年収1,000万以上は軽くクリアできるので、世間一般でいうと十分な勝ち組の部類に入る。
大手製薬メーカーのMR
「SランクのMR」という職業がランクインしているが、冒頭にも述べた通り、大学時代の基礎研究など地味で単調な作業が向いていないと考える人は、MRとして就職するのも十分ありだ!!
実際に、薬学部卒のMRは多い!!
キャリアとしては、ワンランク上の企業を狙えるし、年収にしても研究開発職以上の収入が期待できる!!
ただし、MRの仕事は拘束時間が長く、直接医療の現場に関わることができないことは念頭に入れておきたい。
一方で、MRは雇用の流動性が高いこともあり、すぐに同業他社のMRにも転職が決まるなど、つぶしがきく仕事でもある!!
【女性薬剤師】育児・子育てと仕事を両立できるおすすめの働き方をご紹介!! この記事は育児・子育てをしながら働く現役薬剤師…
Bランクの解説!!
大学病院・基幹病院
大学病院・基幹病院への就職を目指す人も多いだろう。
病院の規模によって拘束時間や業務内容は様々だが、概ね以下のような業務を行う。
大学病院・基幹病院で行う主な業務
調剤業務、製剤業務、注射調剤業務、注射薬混合調製業務、外来化学療法、救命救急業務、医薬品情報の提供、治験業務、病棟薬剤業務、疑義照会、薬剤師外来
製薬メーカーのR&Dと、大学病院・基幹病院の仕事の最大の違いは、間接医療か直接医療かという点にある。
製薬メーカーの場合は薬を開発したものを、医者が使用したり、ドラックストアで販売するなどし、間接的に患者のもとに届くが、病院の場合は目の前に患者がいるのだ。
目の前で苦しんでいる患者の容体がわるくなるとすぐに駆け付ける必要があるし、その場で調剤をする必要もあり、気を抜くことはできない。
社会インフラとして、公共性の高い職業でもあるので、もちろんシフト制ではあるが24時間体制で目の前の患者を助けなければならない。
健診クリニックは、大手企業などと提携している場合が多く、定期的に社員が健康診断や人間ドックに訪れるため、経営が非常に安定しており勤務時間もキッチリ決まっている。
業務はルーティンになりがちで退屈に感じるかもしれないが、仕事はまったりしておりプライベートを重視したい人にはお勧めだ!!
調剤薬局
調剤薬局は医師が作成した処方箋をもとに薬を作るのが仕事だが、服用方法を説明したり、過去の薬歴を管理したりもする。
病院での勤務と違い、目の前に患者はいるが、そこまで重症な患者はこないため緊迫感は少ない。
ただし、病院に併設されている調剤薬局などは、ひっきりなしに患者が来るため忙しい場合が多いが、大学病院・基幹病院と比較するとプライベートは確保しやすい。
調剤薬局は全国に6万店あるともいわれ、どの会社を選ぶかによって待遇は大きく異なる。
大手調剤薬局6社
1位:アイン 売上高2,755億円(1,132店舗)
2位:日本調剤 売上高2,456億円(598店舗)
3位:クオール 売上高1,447億円(766店舗)
4位:総合メディカル 売上高1,446億円(698店舗)
5位:メディカルシステムネットワーク 売上高982億円(420店舗)
6位:アイセイ薬局 売上高642億円(365店舗)
詳細を知りたい人はこちらの記事を確認
【2023年版】ドラックストア・調剤薬局の就職偏差値ランキングを解説するぞ!! この記事ではドラックストアと調剤薬局の最…
Cランクの解説!!
大手ドラックストア
大手ドラックストアの社員として就職する方法がある。
近年、ドラックストアで取り扱う薬の種類が増えているが、中でも要指導医薬品、第1類医薬品といった服用するにあたってリスクの高い商品は、薬剤師の指導がないと販売できないよう、法律で決められている。
ただいま薬剤師が不在の為、こちらの医薬品は販売できません!というお知らせを見たことがある人も多いのではないか
ドラックストアに就職する場合、入社時点でドラックストアの店舗で市販薬を販売するか、調剤薬局で調剤の仕事を行うかを希望できるケースが多く、それに基づいて配属が決定する。
ドラックストアの店舗で勤務をする場合は、レジ打ちから品出しまで行わなければならないし、夜10時まで店が開店している場合は(シフトにもよるが)遅くまで勤務する必要がある。
人とコミュニケーションを取るのが好きだったり、身体を動かすのが好きな人には良いが、本来の薬剤師の業務とは少し離れたこともこなさないといけないのは念頭に置いておいて欲しい。
ドラックストアで働くメリット
ドラックストアのメリットとして、調剤薬局と異なり、新薬の勉強をする必要性が少ないという事だ!!
これは調剤薬局と比べて取り扱う薬の種類が圧倒的に少ないからというのもある。
それから大手ドラックストアの場合は、福利厚生(休み、住宅補助、退職金等)がしっかりしていることが多く、薬剤師の場合は、「転勤あり」「転勤なし」を選択できるため、結婚して子供ができてからも安心して働くことができる場合が多い。
こちら側の要求をかなり聞いてくれるので、働きやすいことは間違いない!!
年収は30歳で500~600万ほど、40歳で700~800万円ほどに到達する
大手ドラックストア7社
1位:ツルハドラック 売上高7,824億円(2,082店舗)
2位:ウェルシア 売上高7,791億円(1,878店舗)
3位:コスモス薬品 売上高6,111億円(993店舗)
4位:サンドラック 売上高5,880億円(1,147店)
5位:マツモトキヨシ 売上高5,759億円(1,654店)
6位:スギ薬品 売上高4,884億円(1,212店)
7位:ココカラファイン 売上高4,005億円(1,354店舗)
詳細を知りたい人はこちらの記事を確認
【2023年版】ドラックストア・調剤薬局の就職偏差値ランキングを解説するぞ!! この記事ではドラックストアと調剤薬局の最…
まとめ
薬剤師取得後のキャリアを紹介したが、大事なのは何を優先して働きたいかである!!
✔ 薬学のベース知識を生かし、研究開発職に従事して新薬を開発したいのか?
✔ 医療の現場で、直接患者さんを目の前にして、働きたいのか?
✔ 完成した医薬品を販売したり、相談に乗ったりする仕事がしたいのか?
これらに付随して年収、勤務時間、転勤の有無などが変わってくる。
最後に繰り返しになるが、転職を考えている薬剤師の先生には以下のエージェントをおすすめする!!
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薬剤師の中途採用
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