【女性薬剤師】育児・子育てと仕事を両立できるおすすめの働き方をご紹介!!
この記事は育児・子育てをしながら働く現役薬剤師が作成しています。
薬剤師は、医療系国家資格として、安定・高収入・市場価値の高さという点で人気の職業です。
厚生労働省が発表する「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によりと薬剤師の男女比率は、男性38.7%に対して、女性61.3%と、圧倒的に女性から人気の職業となっています。
実際に街中の調剤薬局やドラッグストアを訪れると、女性薬剤師が働いている姿をよく見かけます。
しかし、薬剤師という職業は、女性にとって「絶対的に働きやすい仕事」なのでしょうか?
独身の時には良いと思った職場でも、結婚・出産・子育てなどライフステージの変化によって「今まで考えもしなかった選択肢(職場)」が優先順位の上位に来る可能性もあります。
※産休を取得するまでの期間~育休取得期間の経験も加味して、この記事を作成しています。
子育てママ薬剤師の主な退職・転職理由4選
女性の薬剤師が退職・転職する要因には様々なものがありますが、大きな要因として、人間関係と結婚によるライフステージの変化であることが多いです。
以下、よくある女性薬剤師の退職・転職理由を4つご紹介します。
①人間関係の問題
職場によって悩みは違いますが、女性が集まりやすい場では人間関係の問題が発生しやすくなります。
お互いの性格や年齢だけではなく、未婚なのか既婚なのか、離婚歴があるのか・・・。
子供がいるのかいないのか、子供が小さいのか既に子育てが落ち着いているのか・・・。
人生のライフステージによっても価値観が変わるため、他人の事を気遣うことができなければ人間関係がこじれてしまう事は珍しくないでしょう。
苦手な人と物理的距離を持つことも難しく、息が詰まるような思いをしながら働かなくてはいけません。
②職場に子育ての理解がない
子供がいるとどうしても避けられないのが、子供の急な体調不良や、学校の生活に合わせた休みや時短勤務です。
家族からのサポートもあるとは思いますが、子供が小さければ小さいほど母親を精神的な支えにする場合が多くなります。
近くに家族がいない場合は、夏休みのような長期休暇では留守番の機会が増えたりと、子供へのフォローは欠かせません。
しかし、子供がいない人にはそのような状況は理解され難く、子供のために仕事を休むことをよく思わない人も実際にはいます。
③配偶者が転勤になった
なので、配偶者の転勤に伴い、退職をする人が普通にいます。
新しい新天地で生活するという意味では、向き不向きはありますが、地方は物価水準の観点から、リッチな生活を送っている人が多いように思います。
④体力・精神的に辛い
出産の経験に関わらず、女性は加齢に伴いホルモンの調子が悪くなることが多いです。
子供がいる場合は、仕事・子育て・家事をすべて行うことになり、休日に休むことも難しく、体力的に続かなくなる場合もあります。
女性の薬剤師が転職する前に確認しておくこと
転職した後にこんなはずじゃなかった!と後悔しないよう、自分にとって何が大切なのかよく考えてから転職することが大切です。
自分が優先することは「キャリア」or 「生活とのバランス」なのかを今一度、明確にしておくと良いでしょう。
子育てママ薬剤師におすすめしない転職先
以下、自分の経験からになりますが、育児中の女性薬剤師におすすめ出来ない転職先を紹介します。
個人経営の調剤薬局
個人の調剤薬局は、最小限の人員で運営していることがほとんどで、薬局内も薬剤師のワンオペや受付の事務員と二人体制の場合も珍しくありません。
子供の急な体調不良で仕事を休んでしまうと、薬局を開けず職場と来局された患者さんに多大な迷惑をかけてしまうことになります。
また、日々新薬が開発され、扱う薬が変化するため、勤務時間外での勉強の時間を確保しなくてはいけません。
子供が小さなうちは勉強する時間を持ちにくいという難点もあります。
OTC販売のみのドラッグストア
OTC販売のみのドラックストアは、個人経営の調剤薬局と同じく、最低限の薬剤師の人数でシフトを組んでいるため、急な休みや数日の休みに対応しにくい職場です。
チェーン店のドラッグストアの場合は多店舗からのヘルプを呼ぶ場合もありますが、多店舗自体も最低限の人員で運営しているため、自分以外の誰かにしわ寄せがとても起きてしまいます。
OTC販売のみのドラッグスストアの場合、朝のシフトを担当する時は、薬剤師でも朝の開店前の品出しや開店準備などしなくてはいけません。
他にもドラッグストアの勤務では企業や調剤薬局とは異なり、重い荷物を運ぶことが多く、品出しや発注を立ちっぱなしでし続ける等、男性顔負けの体力勝負をしなくてはいけません。
体力に自信のある人でも、月経の前後で調子の悪い時や、妊娠・出産のタイミングではとても負荷がかかります。
調剤併設のドラッグストアにも言えることですが、基本的には毎日営業しているため、土日祝日にも勤務することが多いです。
家族の誰かが子育てのサポートをしてくれない限り、小さな子供がいながら勤務することは難しいです。
子供が小さいうちは、時短制度や子育てに合わせたシフトで働かせてもらえたとしても、子供が小学校4年頃からは子供も大きくなってきたという事で通常のシフトで働くことを求められることも多く、家庭との板挟みになってしまうことも。
子育てママ薬剤師におすすめの転職先6選
さて、ここから育児中の女性薬剤師におすすめの転職先を紹介します。
これはどの職種にもいえることですが、出来る限り自分の自宅から近い所で探すことをおすすめします。
特に子供が小さなうちは、通勤時間が長いほど保育時間が長くなり、子供にとっても負担が増えます。
また万が一災害が起きた場合、交通機関を頼りにせずに自力で自宅まで帰ることになります。
最悪の事態を想定しておくことは大事なことです。
①民間の製薬会社
1番のおすすめは民間の製薬会社の研究開発職です。
デメリットをあげるとすれば、そもそも求人が少なく就職・転職が難しいということです。
高収入で安定しており、なおかつ患者さんに直に接する仕事ではないため、急な休みに対応できる体制ができています。
福利厚生や産前産後への対応の制度も整っており、生涯働きやすい職場といえるでしょう。
なお、製薬会社では、品質保証業務もあり、こちらはパート・派遣社員でも募集しています。
品質保証業務は、販売前の医薬品や化粧品が薬事法で定められる一定の基準を満たしているかどうかを検査し管理するお仕事です。
具体的には、入庫した原材料の検査 → 製造途中の製品の検査 → 製造完了した製品の検査 → 一定期間保管後の品質が落ちないか検査をします。
◆品質管理・・・製品や成分の品質が基準を満たしているのかを検証し、製造工程を管理すること。
◆品質保証・・・製品の設計、製造、完成までのスケジュール管理、製品の品質について顧客への出荷、販売後も保証すること。
②医薬品卸業
医薬品医療機器等法という法律があり、事業所ごとに管理薬剤師を配置しなければいけない決まりになっています。
デリケートな製品である医薬品の品質保持には、製品ごとの保管方法や倉庫における徹底した温度管理が不可欠であり、豊富な知識を備えた薬剤師がその責任を担っています。
また、医薬品は適正な資格をもった医療機関や薬局に販売し、人体に害のある毒薬や覚せい剤原料等の注意を要する製品も扱うため、お得意先に関する情報管理も重要となります。
卸での業務は棚卸や決算期を除き、残業してまでその日に業務をしなくてはいけないということが少ないです。
外まわりや医薬品の出荷業務は薬剤師以外の人員が対応するので、定時に必ず帰宅したいという方に向いています。
薬剤師としてのやりがいを求める人には物足りないかもしれませんが、自分の私生活を優先させたい人にはよい職場です。
③特許事務所
特許事務所では様々な分野の特許の申請・登録が行われていますが、新薬の他に清掃用具のような日用品のメーカーの製品の特許申請や登録を行っています。
薬剤師の知識を用いながら、事務所類の作成を行うことになります。
直接患者の方に関わる仕事ではないため、安定した勤務環境を保つことが出来ます。
④大手調剤薬局(小児科・精神科近くを除く。お勧めは皮膚科・眼科)
一般的に転職しやすく、なおかつおすすめなのが大手の調剤薬局です。
一部24時間体制の店舗を除けば、勤務時間が一定です。
正社員の福利厚生がよく、パートでも社割を活用できるなどうれしい特典も多いです。
店舗の場所によって忙しさは違いますが、基本的に駅前の店舗は激務です。
駅前の店舗だと小児科・精神科の病院やクリニックからの処方箋を受け付けることも多くなるので、調剤が大変で、患者さんの対応に苦戦する場合があります。
一番のおすすめの場所は皮膚科や眼科の近くの立地です。
⑤顧客の問い合わせ応対(コールセンター)
コールセンターで働く薬剤師の主な業務は、「カスタマーサポート」です。
薬局や病院では、様々な医薬品を取り扱っています。その種類は膨大で、医療系の専門職であっても、すべてを把握しておくことは決して容易ではありません。
しかし、適した処方や服薬指導を行うには、症例報告や副作用情報、臨床試験データなどの詳しい情報が必要となる場面があるのです。
そうした時のために、製薬会社は電話や各種電子媒体を用いた相談窓口を用意しています。
製薬会社は、製薬会社の持つ膨大な量の医薬品情報を適切に管理し、いつでも取り出せるように用意しなければなりません。
また、最新の論文や学術情報、競合品のデータなど、自社製品以外の情報収集も大切な仕事です。
おすすめの転職エージェント
それでは、具体的にどうやってこれらの職場に転職するかを説明します。
薬剤師に限らず、転職活動において重要なことは、転職エージェントの信頼性、求人件数、担当者のスキルです。
※たくさんの会社に登録する必要はありません。ただ、相性もあるので2社程度は登録しておくとよいでしょう。
ファルマスタッフ
ファルマスタッフの特徴
ファルマスタッフ公式HP
薬剤師の求人・転職なら「ファルマスタッフ」
①求人件数61,000件以上と業界No.1、高額派遣:時給3500~3000円の求人、パート時給2100円~2250円、土日祝休みの求人など条件選択が可能。
②1つ1つの就業先にキャリアコンサルタントが必ず直接訪問し、 職場の状況を具体的にヒアリングしている。
③職場の雰囲気や経営状況、 残業などの忙しさなど、デメリットな情報であっても現場の生の声を しっかりと求人に反映している。
④今すぐ転職を考えている方もちょっと考え中の方にも両方対応してくれる。
お仕事ラボ
お薬ラボの特徴
お薬ラボ公式HP
【薬剤師の派遣・転職 お仕事ラボ】
①個々人の状況に応じたオーダーメイド型のサポートが最大の特徴です。
②希望の薬局等があれば、お薬ラボ経由で薬局に逆指名を行い、条件交渉をしてもらえます。
③このエリアのこういう条件の薬局を探して欲しいといったお願いも受けてくれます。
④具体的な要望が固まってない段階でも問題ありません。
リクナビ薬剤師
リクナビ薬剤師の特徴
リクナビ薬剤師公式HP
リクナビ薬剤師
① 求人数は業界トップクラスの35,000件です。
②大都市圏に限らず、日本全国で利用可能です。
③担当のコンサルタントは優秀な人が多いです。
④リクナビ限定の「非公開求人」には優良求人が多いです。