企業研究シリーズとして、企業研究やエントリーシートを作成する際の参考情報を提供します。
第1回は、就活・転職で人気上位のサントリーグループです!
大事なポイント
企業に応募をする際、むやみやたらにエントリーシートを作成しても意味はありません。
まず最初に、相手=サントリーグループについて理解を深めることが大切です。
具体的には・・・
①どのような会社で、将来的にどのような方向に行こうとしているのか?それに対して現在はどのような状況なのか?
②将来的な目標を達成するために、どのような人材を必要としているのか?
③それに対して、あなたのこれまでの経験をどう活かせるのか?
これらの点を的確に整理して伝える必要があります。
この記事も参考にして下さい。
LINEで簡単に就職活動が出来るdigmeeというサービス(完全無料)をご紹介します。 普通に就活するとエントリーシート…
1.サントリーグループとは
基本情報
概要①
・サントリー株式会社は2009年4月にサントリーホールディングス株式会社に社名を変更した。
・飲・食・健康を軸に、お客様に安全で質の高い製品とサービスを提供し、社会に貢献することを目標にしている。
・「グローバル総合酒類食品企業」を目指し、日本国内だけでなく、アジア・中国・アメリカ・ヨーロッパなど世界中で積極的に事業を展開している。
概要②
・従業員数:39,446人
・男女比:男(76%)女(24%)
・平均年齢:男(42.4歳)、女(39.4歳)
・勤務時間:9:00~17:30
・初任給 :月給228,500円(大卒)
2018年度業績(連結)
売上収益:22,508億円
営業収益:2,509億円
当期利益:1,402億円
当期利益率:6.2%
※IFRS(国際会計基準)ベース
サントリーの3事業
飲料・食品関連事業
内 容
ミネラルウォーター・コーヒー・茶・炭酸飲料・スポーツ 飲料、健康食品など
売上高
12,866億円(全体の57%)
☜ここがサントリーのメイン事業!
ブランド
サントリー天然水、BOSS、伊右衛門、やさしい麦茶、烏龍茶など
飲料・食品関連事業
「サントリー天然水」「BOSS」などのロングセラーブランドが強み。茶、果汁、炭酸飲料など 幅広い飲料ポートフォリオを有している。
2018年度のポイント
①水・コーヒー・無糖茶カテゴリーを中心に、重点ブランドの強化や新たな価値 を持つ商品の提案を通じて新規需要の創造に取り組んだ結果、販売数量は 前年同期を上回った。
②主力ブランドが好調に推移し、「サントリー天然水」が国内清涼飲料市場で 年間販売数量No.1になったほか、「 BOSS」が初めて年間販売数量1億ケー スを突破するなど、特に水、コーヒーカテゴリーが伸長している。
③2017年に発売したクラフトボスが大ヒット!2018年も好調で2700万ケースを販売し、天然水、ジョージアに次いで3位の位置までに成長。
今後のポイント
①「高付加価値・高収益モデルの確立」を重視する。「特茶」等、利益率の高い商品の販売トレンドの回復・拡大に加えて、商品・容器開発や消費者接点創出 等でイノベーション促進にも取り組む。
②「サプライチェーンマネジメントの構造革新」を推進する。生産能力の 増強を進めるほか、AIを活用した商品安定供給体制の構築等テクノロジーのさらなる活用を図る。
☜②の補足! これ、地味な話に聞こえるかもしれませんが、適切な在庫供給などができるようになり、欠品などの売り損じを改善できます。お店の棚に商品が並んでなかったら、買えませんよね!?こういうのを徹底的に改善していくということです。
酒類関連事業
内 容
ウイスキー・ビール・ワインなど
売上高
7,494億円(全体の33%)
ブランド
プレミアムモルツ、ほろよい、山崎、角ハイボールなど
市場シェアは約16%!プレミアムモルツ、金麦が大ヒット!
健康食品・外食・花・サービス他関連事業
内 容
健康食品、アイスクリーム、外食事業、青いバラなど
売上高
2,148億円(全体の10%)
ブランド
セサミン、ダイナック、プロント、ハーゲンダッツなど
サントリーの商品ラインナップをもっと知りたい人は以下を確認ください。
事業の多角化を進める理由!?
それは特定のビジネスに特化した場合、そのビジネスが何らかの理由でダメになった時にとてもリスクがあるからです。
世界の大手食品メーカーも、傘下に様々な企業を買収して、多角化を進めています。
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海外事業について
サントリーグループを理解する上で大きな鍵になるのが、海外事業の研究です。
2011年に社名をサントリー食品インターナショナル(株)としていることからも、海外に賭ける覚悟が見て取れます!
ここをきっちり把握することが成功のポイントです。
この記事も参考にして下さい。 大手食品メーカーでヨーロッパに駐在経験のある管理人が、自らの実体験をもとに、最新の海外勤務事情を説明します。大手企業で海…
全体像と各リージョンについて
サントリー食品インターナショナル( 以下、SBF)は世界 5リージョンで事業を展開しているグローバル企業です。
最初に、SBFの全体業績を確認したうえで、各リージョンの取り組みを順番に確認していきましょう。
2018年度SBF全体業績
・営業利益:1136億円(前年比-3.7%)
・当期利益:800億円(前年比+2.4%)
※IFRS(国際会計基準)
同じくらいの規模になります!
2018年度SBF 事業別
・売上高に占める海外比率は45%(国内が55%)
・海外事業のカギは欧州事業とアジア事業
・欧州事業はフランス、英国、スペイン、アフリカが重要市場
・アジア事業はタイ、ベトナム、インドネシアが重要市場
海外事業とM&A
サントリーグループの海外企業買収の歴史を振り返りましょう。
・2009年にニュージーランド清涼飲料企業フルコアグループを750億円買収。
・2009年フランスのオレンジーナ・シュウェップス・グループを3000億円で買収。
・2011年ガルーダ・フード・グループとの合弁会社(PT SUNTORY GARUDA BEVERAGE)がインドネシアにおいて事業を開始
・2013年ペプシコ社との合弁会社(現 Suntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.)がベトナムにおいて事業を開始
・2013年に英国製薬会社グラクソスミスクライン(GSK)の飲料ブランド「ルコゼード」と「ライビーナ」を2200億円で買収。
・2014年に米蒸留酒最大手「ビーム」を1兆6000億円で買収。
・2018年ペプシコ社との合弁会社(現 Suntory PepsiCo Beverage (Thailand) Co., Litd.)がタイにおいて事業を開始。
この買収でサントリーHDは世界の蒸留酒メーカーで10位から3位に浮上。
まとめ
世界で戦うためにサントリーが取った戦略は海外の会社(ブランド)の買収!
買収の最大のメリットは「時間をお金で買うこと」です!
もはや何十年も時間をかけて海外事業を育てるなんて悠長なことは言っていられない訳です。
現時点でサントリーは世界50ケ国/地域に事業を展開していますが、今後さらに拡大を続けていくでしょう。
特に、東南アジアはGDP成長率も著しく、所得の向上に伴い健康ブームの波がやってきています。
これらの市場は現時点では物価は安いです。しかし、中国や韓国のようにあっという間に、物価が上昇する可能性を秘めています。
10年後にこれらの国に本格参入しようと思っても、もう手遅れです。
早い段階で事業に参入し、市場シェアを獲得するのが賢明な戦略ではないでしょうか。
東南アジアを制する者は、次世代を制する!
このあたりが、突破のカギになるはずです!
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参照元:
サントリー企業・グループ情報(HPより)
サントリー商品情報(HPより)
サントリー企業概要ファクトシート2019
サントリーアニュアルレポート2018