企業研究シリーズとして、企業研究やエントリーシートを作成する際の参考情報を提供します。
第2回は、就活・転職で人気上位のアサヒホールディングスです!
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1.アサヒグループHDとは
基本情報
概要①
・酒類、飲料、食品、国際事業の4つがメイン事業。
・日本国内のビールシェアNo.1(39.1%)、2位はキリンビール(31.8%)、3位はサントリー(16.0%)
・海外戦略を軸に大規模買収を次々と手がけ、2018年度の売上高は海外が32%を占める。社員の51%は外国人。
概要②
・従業員数:28,089人
・平均年齢:41.9歳
・女性管理職比率 9.3%
・勤務時間:9:00~17:30
・初任給 :月給221,500円(大卒)
2018年度業績(連結)
売上収益:21,202億円
営業収益:2,213億円
当期利益:1,510億円
当期利益率:7.1%
※IFRS(国際会計基準)ベース
アサヒグループHDの4事業
2018年度各事業の業績
・国内の酒類事業がコア事業であったが、度重なる海外企業の買収により海外事業が急速に拡大している。
・2019年7月に更なる大型買収に踏み切ったことで、2019年度の国際事業は国内の酒類事業を抜くものと推察される。
2019年7月19日、ビール国内最大手のアサヒグループホールディングス(以下アサヒ)<2502>がオーストラリア(豪州)ビール最大手のカールトン&ユナイテッドブリュワリーズ(CUB)の買収を発表した。買収額1兆2000億円もの超大型M&Aだ。これまで依存してきた国内のビール市場が縮小するのを受け、アサヒはクロスボーダーM&Aにより海外で活路を拓こうとしている。
出典:https://maonline.jp/articles/archives_asahigroup_190808
酒類事業
主なブランド
アサヒスーパードライ、クリアアサヒ、スタイルフリー、クリアアサヒ、極上、他多数
内 容
・酒類事業がグループ全体の利益の源泉。ここで得られたキャッシュを海外事業に投資。
・アサヒスーパードライを中核に、ビールシェアNo.1を確保している。
・上の表のようにビールセグメントは成熟化しており、今後は新セグメントが攻略がカギ。
・ビール、発泡酒、新ジャンルの具体的な商品を知りたい場合は、こちらから。
・ビール、ビール類ともにアサヒはシェアNo.1。
・新ジャンルのセグメントが伸びていること、アサヒの弱みが新ジャンルにあることから、今後はここに力を入れると推察される。
2018年度のポイント
・ビール類は『アサヒスーパードライ 瞬冷辛口』の発売や、欧州ビール事業のもつ3ブランドを日本国内で販売開始。
・『クリアアサヒ プライムリッチ』のリニューアルなど、既存ブランドを強化。
・ビール類以外では『アサヒ贅沢搾り』を発売したRTDや『ブラックニッカ』の展開などで、市場プレゼンスを向上させた。
用語:RTDとは?
Ready To Drinkの略で、手で栓を開けて飲めるタイプの飲料のことを指す。
2019年度にむけて
・「基幹ブランドの強化と新需要の創造」がテーマ。
・ブランド価値の訴求を強化することに加えて、東京2020オリンピック・ パラリンピック競技大会の応援デザイン商品の展開などにより、ビール市場の活性化を図る。
・「クリアアサヒ」ブランドの強化や「アサヒ 極上<キレ味>」の発売などで、新ジャンル市場での存在感を向上させる。
・ビール類以外では、「ウィルキンソン・ドライセブン」を発売するRTDに加え、『アサヒ ドライゼロスパーク』を通年発売するビールテイスト清涼飲料など、各カテゴリーにおける主 力ブランドの強化と育成を図る。
新しく就職活動を始める人がまずやること。 それは就活サイトへの登録だと思います。 王道でいえば、リクナビ、マイナビあたり…
飲料事業
主なブランド
三矢、カルピス、ワンダ、アサヒ十六茶、ウィルキンソン、アサヒおいしい水
※アサヒは2012年に味の素からカルピスを買収。
・主力6ブランドで飲料事業の7割以上を稼ぎ出す構造になっている。
飲料マーケット
・小型ペットボトルセグメントが微増で、その他はほぼ横ばい。
・販売チャネルに大きな変化は無し。SM(スーパーマーケット)の比率が最も高い。
食品事業



主なブランド
ミンティア、ディアナチュラ、グーグーキッチン、the うまみ、など
トピクス
・タブレット菓子『ミンティア』では、新フレーバーや期間限定商品を発売し、ブランド力の強化を図った。
・サプリメント『ディアナチュラ』では、プロテ インパウダー『ディアナチュラアクティブ』を発売し、新たな市場に参入するなど、展開 領域の拡大に取り組んだ。
・ベビーフード『グーグーキッチン』では、の商品ラインアッ プ拡充などにより、ブランド力の強化を図った。
事業の多角化を進める理由!?
それは特定のビジネスに特化した場合、そのビジネスが何らかの理由でダメになった時にとてもリスクがあるからです。
世界の大手食品メーカーも、傘下に様々な企業を買収して、多角化を進めています。
国際事業
アサヒグループの将来を左右する大事な「国際事業」です。
キーワードは、「欧州事業」と「高価格帯市場の攻略」です!
大手食品メーカーでヨーロッパに駐在経験のある管理人が、自らの実体験をもとに、最新の海外勤務事情を説明します。大手企業で海…
外部環境
・世界的に高価格帯市場が伸びている
・ビールテイスト清涼飲料や機能性飲料など高付加価値カテゴリーが拡大している
・グローバル大手企業との競争が激化している!
アサヒビールの強み
・欧州(イタリア・英国・ポーランド・チェコ)などで事業展開
・欧州の歴史ある高価格帯ブランドと強い商品ポートフォリオ を保有している
・高価格帯ブランドの育成ノウハウ
・グローバル人材の獲得 (買収先の社員)
国際事業の構成
・欧州事業、オセアニア事業が全体の9割を占める。
スパードライの海外展開
・東アジア(韓国・台湾など)の伸びは著しいが、2019年8月から韓国の不買運動の影響を受け売上は大幅ダウン!
2018年のポイント
・欧州事業では、西欧と中東欧の母国市場において「Peroni Nastro Azzurro」「 Pilsner Urquell」を中心に高付加価値商品の展開を強化したほか、その他の国にも拡大展開するなど、高価格帯化を推進した。
・2018年1月から欧州における製造を開始した「アサヒスーパードライ」を積極的に展開するなど、シナジーの創出に取り組んだ。
・オセアニア事業では、プレミアムビールブランドの営業活動を積極的に展開するなど、シ ナジー創出に向けた取組みを強化した。
・東南アジア事業では『ワンダ』などの自社ブランドの強化に努めた。中国事業では「アサ ヒスーパードライ」に加え、欧州ビールを新たに展開するなど、プレミアムビール市場における存在感の向上に取り組んた。
・国際事業の売上収益は、中東欧の新規連結効果に加え、欧州事業全体が好調に推移したことで、前期比12.0%増の7,132億円となった。事業利益は、前期比48.5% 増の995億円となった。
2019年のポイント
・各事業における高付加価値商品を核としたブランド資産の強化や地域横断的な展開でシナジーを創出し、成長基盤の一層の拡大に取り組む。
・欧州事業では、西欧と中東欧の母国市場において、高価格帯セグメントのシェア拡大に取り組む。
・オセアニア事業では、機能性飲料の商品ポートフォリオの拡充に加えて、プレミアムビール の販売強化や現地生産による生産物流体制の効率化に取り組む。
・東南アジア事業では、自社ブランドの商品ラインアップを拡充する。
中国事業では、 プレミアムビールのマーケティング活動の強化により成長基盤の拡大を目指す。
・これらの取組みにより、国際事業の売上収益は、前期比0.1%増の7,111億円を見込んでいる。事業利益については、製造原価の低減などにより、前期比5.2% 増の1,058億円を目指す。
海外大型買収の歴史
アサヒグループの海外大型企業買収の歴史を振り返りましょう。
・2016年:旧英SABミラー傘下のイタリアの「ペローニ」など4社を3000億円で買収
・2016年:ビール大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)から中東欧5カ国のビール事業を73億ユーロ(約8883億円)で買収
※中東欧5カ国は、チェコ、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、ハンガリーの事業
・2019年:ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)からオーストラリアのビール最大手「カールトン&ユナイテッドブリュワリーズ(CUB)」を160億豪ドル(約1兆2000億円)で買収
まとめ
世界で戦うためにアサヒが取った戦略は海外の会社(ブランド)の買収!
これまでは、欧州と豪州に経営資源を投入しています。
一方で、東南アジア事業、中国事業は人口の観点から非常に重要な市場です。
管理人は、アジアを制する者が次の時代を制すると考えています!
アサヒはそのあたり、今後どのように攻略してくるかがポイントです!
ES・面接ではそのあたりにも着目して準備をしてみましょう。
企業研究シリーズとして、企業研究やエントリーシートを作成する際の参考情報を提供します。 第1回は、就活・転職で人気上位の…
出典・参照元:
アサヒグループホールディングス統合報告書2018
https://sp.asahibeer.co.jp/products/sour/
https://www.asahiinryo.co.jp/brandsite/index.psp.html