外資系企業で出世できる人の特徴&出世の法則について!!
外資系企業は、年功序列とは無縁で、とにかく成果さえ出せば、年齢に関係なく昇進できて、年収も数千万もらえるんでしょ!?
だから自分は日系企業ではなく、外資でバリバリやってやる!!
と・・・こんな声を聞くことがある。
もちろん、1000人いたら中には何人かはそういう人もいるだろうが、それほんの一握りの人の話であることをご理解いただきたい。
確かに外から見ると、外資系企業は華々しく、自由なイメージがあると思う!!
しかし、繰り返しになるが、この世界で勝ち上がるのは、簡単ではない!!
そして、この外国人がなかなか手強い!!
この記事では、外資系企業における出世の法則と、処世術について、筆者の経験を踏まえながらお伝えをしたい!!
※日本人と外国人が半々くらいの比率の職場をイメージしてこの記事を読んで頂けると幸いだ。
内部昇進を狙う場合
内部昇進は、所属する組織内でポジションを上げることを意味する。
外資系企業で内部昇進を狙う場合は、(1)上司をクビにしてそのポジションを奪い取る、(2)上司を昇進させて、空いたポストに滑り込む、のいずれかの選択肢が王道だ。
(1)上司のポジションを奪い取る
(1)のケースだが、上司をクビにするというのは現実的に難しいので「クビになるのを待つ」というのが正確な表現だ!!
実際に、外資系企業では、何年か働いていると上司がクビになることはよくある話だ。
理由は様々だが、よくある理由として、上司自身が昇進基準を満たせないことが挙げられる。
その空いたポジションにあなたが選ばれるか、他の人が選ばれるか、はたまた外部から採用するのか・・・すべてはあなたの能力とパフォーマンス次第だ。
晴れて実績が認められ、クビになった上司の後のポジションに昇進できたとしても、パフォーマンスが何年経ってもいまひとつの場合は、元上司と同様クビになる可能性があるので、気は抜けない。
(2)上司を昇進させる
(2)のケースは、良いパターンで、チーム全体の実績が良く、その対価として上司が昇進するパターンであり、できればこのパターンで自分も昇進したいものだ。
しかし、いつまで経っても上司がが昇進もせず、クビにもならず、ただ月日が過ぎる場合がある。
こういう場合は、別の会社で希望のポジションがあれば、そっちに応募することも検討すべきである。
外資系企業はそもそも出世が難しい!?
外資系企業は、年功序列ではないため、日系企業の様に○○歳で係長・課長という概念が存在しない。
また、意外に知られていないが、外資系は実力に加えて、超学歴社会でもある。
MBAや世界ランキング上位校の卒業生などがそれに該当し、最初から出世する人と、そうでない人が決まっている。
※もちろん、圧倒的なパフォーマンスを示すことが出来れば、上記の限りではなく、そういう意味においては実力主義である。
ポジションの数そものが少ない
外資系での出世が難しいもう一つの理由は、ポジションの数自体が少ないことだ。
例えば、日系企業の場合は、平社員から課長に昇進するまでに、主任、係長、課長代理、など間にいくつかのポジションが存在するが、外資系はそういった類のものが存在しない。
Associate(平社員) ⇒ Manager(課長)と、平社員から課長まで一発で昇進する仕組みになっている。
「昇進の意味合いが重い分」年収も数百万単位であがることもザラだ。
上位ポジションは更に狭き門
外資系企業では出世するにつれ、以下の様に肩書が格上げされていく。
Associate(平社員)⇒ Manager(課長) ⇒ Director(部長) ⇒ General Manager (統括本部長) ⇒ Vice President(執行役員)⇒ CEO(社長)
日系企業の場合は、内部昇格が基本だが、外資系企業の場合は、上のポジションになればなるほど、外部から人を引っ張ってくるケースが多い。
※感覚的には、Directorあたりから外部からの採用が多くなり、CEO(社長)クラスになるとほぼ100%が外部登用になる。
従い、ある程度まで出世すると、「転職」と「出世」は切っても切れない関係になってくる。
外資は、意外と業界内の関係が狭く、かつて同じ職場で働いていた同僚でも、巡り巡ってまた同じ会社で働くケースが割と良くある。
こういう、元同僚や元上司のつながりから採用にいたるケースもよくあるため、別の会社に転職した人でも、仲良くしておくことは重要なのだ。
外資系企業で昇進するための要件
上司との関係性
数ある要件の中でも、これが一番重要!!
上司はあなたを昇進させることもできるし、クビにすることもできる。
つまり、あなたの生殺与奪権を全て握っているのだ。
上司の立場になり、一緒にその悩みを克服したり、全力でサポートすることが重要だ。
そうするうちに、徐々にあなたへの信頼感も増すだろう。
ひとつ念頭に入れておきたいことは、上司はあなたが想像する以上のプレッシャーの中で仕事をしていることだ。
上司も実績をださないと、普通にクビになるのだ!!
なので、あなたの上司への一番の貢献は、確実に実績をあげ、チーム全体のパフォーマンスを引き上げることに他ならない。
アピールする力
外資系企業では、基本は、主体的に動く姿勢が重要視される!!
指示待ち人間など持っての他で、自ら積極的に体を動かし実績を作り、それを上司や転職先に売り込む姿勢が重要だ。
日系企業の様に、100やったけど、謙遜して30やりましたというのはダメで、100やったことをいかに300やったか!!という方向でアピールをする必要がある。
真面目な人がこういうこういう現実を見ると嫌気がさすだろう!!
しかし、周りがそうしている以上、貴方も同じようにアピールしないと競争に負け、最悪の場合は解雇されることもあり得る。
きっと誰かは見ていてくれるだろう、分かってくれるだろうという考えは、早い段階で捨てたほうが良い。
余計な考えは全て捨て、自己アピールがうまく出来ない人は、外資系企業で勝ち抜くことは難しいだろう。
この世界に、沈黙は銀という諺は通用しない。
英語力は重要
外資系企業では、ポジションが上がれば上がるほど、英語力が重要になる。
というのが、長く働いていると、自分の上司が外国人になるケースがあるからだ。
英語ができないと、上司の指示が正確に理解できないし、報告も満足にできない。
特に、外国人上司の場合は、日本人上司のような「阿吽の呼吸」が通じないため、より丁寧に、抜け漏れなく報告する必要があり、かなりの英語力が要求される。
また、アジアリージョンの会議や、本社と打ち合わせを行う際も、会議は全て英語で行われるため、正確に理解し、適切に意見を述べることが出来ないと、あなたの存在感は非常に薄いものになる。
いつも黙ってばかりいると、「あいつは仕事をしているのか」ということにも成りかねないので、きちんと英語でプレゼンス(存在感)を示すことは極めて重要なのだ。
査定・給与には更なる要求を
前年度のパフォーマンスに応じて、翌年度の待遇が決定されるが、簡単に応じてしまうと、その程度で満足していると認識される。
日本人の場合は、もっと給料を増やしてほ欲しい!!昇進させてほしい!!と自分から主張することに抵抗があるかもしれないが、グローバルスタンダードではこれが普通だ。
上司も当然そういう企業文化の中で育ってきているので、「こういうと失礼かも」と考えずに、希望を主張することが重要だ。
上司は上司で、給与査定の場で、何故Aさんには前年より10%年収を増やす必要があるのか!という説明をしなければならないため、感情論ではあなたの望む結果は出せないのである。
人事権のある人に気に入られること
人事権のある人って上司じゃないの? と思うかもしれないが、ここでいう人事権のある人は、もっと上の大物を指す。
例えば、日本法人のTOPやアジアパシフィックリージョンのTOPに目を付けられると、一気に昇進するケースがある。
これは、会議の場や、会食などで上手く気に入られると、その後も目をかけてもらえることが多く、新しいプロジェクトを立ち上げる際に、管理職として招聘される場合がある。
こういう場合は、まさに鶴の一声で、いとも簡単に出世することがある。
まとめ
ここまで述べたように、外資系企業は日系企業と比べて、出世のルールが大きく異なることがお分かりいただけたと思う。
組織の風土に円滑に適応するという意味では、やはり帰国子女には大きなアドバンテージがあるのは紛れもない事実だ!!
しかし、出世の王道は、あなたが突出して仕事ができることにある!!
これが出来ていれば、余計なことをしなくても、周囲はあなたを放っておくことはないだろう。