この記事を読むと、こんなことが分かります。
・みんなどれくらい残業してるのか
・残業時間別(30、60、100時間)の生活スタイル
・良い残業、悪い残業の見分け方
・残業が多い業界について
・あなたが今すぐ簡単にできること
30時間?
60時間?
100時間?
あるいは、もっとしてますか?
ちなみに私は、マーケティング関係の仕事をしているんですが、過去の最長残業時間は・・・
月に192時間です!!
これは完全にイカレた数値です。
20代の時にとあるプロジェクトに参加した時の記録ですが、この数値は正直、メンタル崩壊寸前でした・・・。
今だからこそ話せますが、当時は生きてるのか、死んでるのかって状態で、全ての思考と感情が停止してました。
幸いにも期間限定プロジェクトだったので耐えられましたが、ずっとあの状態が続いていたら確実に病気になっていたでしょう。
現に、チームメンバーの1人がうつ病になってしまい、職場復帰不能になりました。
その人は3ケ月休職したんですが、復帰した後も感情の浮き沈みを繰り返し「うつ病」の恐ろしさと治療の難しさを知りました。
私はこのことをきっかけに「働き方」について、真剣に考えるようになりました。
もしあなたも、長時間労働で悩んでいるのであれば、いちど自分の置かれた状況を客観的に理解することをお勧めします。
特に、初めての会社の場合は「これがスタンダードなのか」ってなりがちなので注意が必要です。
まずは、あなたの置かれている状況を理解するために、世の中の人がどれくらい残業をしているかを見てみましょう。
サラリーマンの平均残業時間
一般のサラリーマンの平均残業時間です。
出所:https://www.vorkers.com/hatarakigai/vol_4
割合でいうと、月30時間が14.5%と最も多く、月20時間~60時間が全体の約6割を占めます。
そして、注目すべきは月100時間以上の残業をしている人が12.9%もいることです。
年収別にみると1500万円~2000万円の高収入ゾーンが月60時間と最も多いです。
年齢では、35歳~39歳の働き盛りの年齢が最も残業時間が長いというデータもあります。
残業時間の長さ別に分けると、以下のように4つのグループに分けることができます。
B:残業30~60時間/月(全体の38.2%)
C:残業60~100時間/月(全体の20.8%)
D:残業100時間以上/月(全体の12.9%)
次の項目では、これら4つのグループの生活面や心身に与える影響を考えてみたいと思います。
残業時間とあなたの生活リズム
A:残業0~30時間/月(全体の28.0%)
比較的、余裕のある理想的な生活!
1ケ月の出勤日が20日だとすると、単純計算で1日1.5時間の残業です。
定時が5時から6時の場合は、6時半から7時半に退社して、家に着くのは8時頃になります。
12時に就寝するとして、平均4時間くらいは家でゆっくりする時間が確保できますね。
4時間あれば、ゆっくりお風呂に入ったり、映画鑑賞、読書などができます。
まぁ、このあたりであれば、残業も許容範囲ではないでしょうか。
B:残業30~60時間/月(全体の38.2%)
プライベートは1時間! 平日はほとんど仕事のみ
1ケ月の出勤日が20日だとすると、単純計算で1日3時間の残業です。
定時が5時から6時の場合は、8時から9時に退社して、家に着くのは10時前といった感じでしょうか。
12時に就寝するとして、平均2時間くらいは家でゆっくりする時間が確保できます。
帰宅して、食事をしたり、お風呂にはいると、それだけで1時間はかかります。
そうすると、残りの1時間が自分でゆっくり使える時間になります。
残りが1時間というと、かなり出来ることが限られてきますね。
これが続くと転職を意識し始めます。
C:残業60~100時間/月(全体の20.8%)
メンタル崩壊の序章!睡眠時間減少、疲労蓄積
1ケ月の出勤日が20日だとすると、単純計算で1日5時間の残業です。
定時が5時から6時の場合は、10時から11時に退社して、家に着くのは12時前といった感じでしょうか。
帰宅時間が12時なので、そこからはお風呂に入ったり、歯磨きをしてすぐに寝るしかありません。
なんだかんだで、就寝時間は1:00頃になります。
こうなると、体の疲れを取る時間もなく、睡眠時間も短くなるため、疲労が蓄積しだします。
自分の自由な時間も確保できないため、精神的な余裕も徐々に失われつつあります。
残業100時間クラスになると、土日も働いているケースが多いです。じゃないと、そんな数値に到達しません。
週末でも疲労が完全に抜けきらず、徐々に精神に異常をきたし始めます。
この働き方が嫌になり、転職を本気で意識し始めます。
D:残業100時間以上/月(全体の12.9%)
完全アウト、メンタル崩壊と死の壁が迫る!
冒頭にお伝えした、私の200時間近い残業をした時の生活スタイルを記載します。
月曜~土曜まで勤務、平日は6時間の残業に加えて、休日出勤(18時間)。週当たり48時間×4週=192時間。
こうなると、毎日終電で帰宅です。そのため、自宅に着くのが深夜1時過ぎ、2時前に就寝。
5時間後に起床して、出勤。これを月に24回繰り返します。
もちろんプライベートの時間なんてありませんし、週1回の休みはひたすら寝て終わりです。
私はこれを2ケ月繰り返しましたが、本当にしんどかったです。
しんど過ぎて全ての感情が無になりましたし、生きてるのか死んでいるのか分からないという心境でした。
プロジェクトは無事に上手くいきましたが、こういう働き方は、すべきではないですね。
仕方のない残業・悪い残業
残業は、本来的には一時的な業務の発生に対し、メンバーで対応できる範囲内であるべきです。
しかしながら、問題は、仕事が増えている状態が慢性化している場合です。
例えば、1人で100しかこなせない労働環境の中で、仕事を200受注したら、社員をもう1人を増やす必要がありますよね。
でも、増やさずに「おまえら効率的に仕事やれよ!」って言って人を増やさないのが問題なんです。
そんなん出来るなら最初からやってるわ!って話ですよね(笑)
以下に、こういう理由の残業なら仕方ないかなってものと、これはダメでしょ!ってものに切り分けてまとめました。
あなたのしている残業がどちらに当てはまるか、確認してみて下さい。
1. 仕方のない残業
「仕方のない残業」と「悪い残業」見分ける際は、1年間の残業量を月別に棒グラフで表すと、一発であぶり出すことができます。
以下のグラフのように、残業ゼロの月もあれば、20時間の月もあるように毎月の残業時間にバラつきががる状態は、比較的健全な職場と言えるでしょう。
あくまでも、一時的に増加した仕事に対する残業という意味では慢性化しておらず、残業の本来的な目的の範囲内かと思います。
<良い残業のグラフ>
<仕方のない残業の具体例>
急なトラブル
「納品したデータにミスがあり、急遽、修正を依頼された」、「体調不良で同僚が休んでしまい、人員が不足した」など。
こういう残業は恒常的に起きる訳ではなく、一時的な問題で、対応が済めば、問題は解決します。
繁忙期に突入
4半期決算のタイミング、月末の締めなど、繁忙期で一時的に業務が増える時も、残業が発生します。
でもこれって、最初から忙しくなるのは想定できますよね? スケジュールと段取りをよく考えておくことで、対処は可能です。
2. 悪い残業
さて、問題の悪い残業です。
以下のグラフを見て下さい。さっきと何が違いますか?
<悪い残業のグラフ>
さっきのグラフとの比較すると大きな違いが一つあります。
それは慢性的な残業です!
残業が毎月・慢性的(恒常的)に発生するという事は、人が足りていない、仕事のやり方に問題がある、ビジネスモデルが残業を前提として作られている場合がありますので、要注意です!
また、この状況が続いても会社は改善をしていない訳ですから、その組織は慢性的な残業を「容認している」とも言い換えることもできます。
このような環境で仕事をしていると、「毎月20時間くらい残業を付けているから、今月も20時間くらい残業を付けておこう」といった残業代目当ての社員を生み出してしまいます。
その当然、「帰りたいのに帰りにくい」という人も出てきます。
<悪い残業の具体例>
帰りにくい雰囲気
これ特に20代の人が一番多いのではないでしょうか。
自分は仕事が終わってもう帰れるんだけど、職場の同僚が遅くまで残っていると、自分だけさっと帰るのは気が引けますよね。
あなたもプライベートの時間を失いますし、会社も残業代を支払わなければいけないため、誰もハッピーになりません。
特定の人に負荷がかかる
特定の業務を担当しており、その人にしか分からないような専門知識を必要とする場合は、その人に負荷がかかります。
また、仕事が出来る人に仕事が集中する傾向もあります。その人が辞めちゃったらどうするんでしょうか?
業務量と人員のバランス
リストラなどで社員の人数が減り、今まで10人でしていた仕事を半分の5人で対処しなければいけない状況が生まれます。
ここまでくると、効率化とかの次元ではなく、複数ある事業のうち、いくつかを畳むなどの根本的な解決が必要です。
それをせずに「効率的に働きましょう!」と言われても「過労死してくださいね!」と言われているようなものです。
残業代が欲しい
厄介ですが、残業代欲しさに残業をする人がいます。
これは、周りの人が帰りにくい要因にもなりますし、会社は本来支払う必要のない残業代を社員に支払っていることになります。
これを野放しにする全ての責任は管理職にあると思います。
上司・クライアントの要求と納期
上司・クライアントとの力関係の中で「申し訳ないけど3日以内にこれをやって欲しい!」と急に依頼された場合に、対応してしまうのが日本人ではないでしょうか。
本来は作業時間も考慮して依頼をするのがマナーですが、自分のことしか考えられない上司・クライアントはいくらでも存在しますよね。
こういう人達と、恒常的に仕事をしていると、残業時間は慢性的に長くなります。
ちなみに、次の項目で残業が多い業界について説明しますが、TOP3にはこの項目が当てはまっています!
2019年 残業が多い業界
それでは次に、どのような業界で残業時間が多いのかをみて行きましょう。
月平均40時間、30時間、20時間台の代表的な業界を紹介します。
<残業時間/月平均40時間以上>業界ベスト3
1位:コンサルティング(45.5時間)
2位:建築、土木、設備(42.1時間)
3位:広告代理店(41.8時間)
参考:https://www.vorkers.com/hatarakigai/vol_54
コンサルティング(45.5時間)
全業種の中で一番激務なのは、コンサルティング・シンクタンクという結果になりました。
高収入で知られるこの業界は、ここ最近、急激に働き方改革を推し進めています。
ちなみに、2013年の平均残業時間は82.6時間でしたので、この5年間で残業時間を半分近く減らしています。
この業界はクライアントから受注した案件を、納期までに完了させる必要があるため、長時間労働になりがちです。
業務時間以外でも、本を読んだり勉強をしたり、常に自己啓発や知識の習得に時間を使うことを求められます。
建築、土木、設備(42.1時間)
続いて建築・土木関係です。
こちらも納期が厳しく設定されており、進捗が悪いと罰金なども発生するため、計画に追い付く必要があることから、長時間労働になりがちです。
また、業界内の競争も激しく、納期が短い案件でも受注をすることもよくあり、長時間労働につながっています。
広告代理店(41.8時間)
続いて、広告代理店です。
広告代理店も、クライアントからの入稿締切は絶対に守る必要があります。
また制作したデザインやコミュニケーション表現を見せるのですが、何度もやり直しを命じられると長時間労働につながります。
ここまで見てお気づきのように、上記の3業界には共通点があります。それが以下の2つです。
①仕事の期限が厳格に決まっている
②社外のクライアントからの要求が厳しい
この2つの条件が重なると、労働時間は長くなる傾向にあります。
<残業時間/月平均30時間以上>代表的な業界
・放送、出版、新聞(39.1時間)
・フードサービス、飲食(38.6時間)
・監査、税理士法人、法律事務所(37.3時間)
・不動産関係、住宅(33.4時間)
・証券会社、投資ファンド(31.3時間)
土日も関係なくお客さんにサービスを提供し続けなければならない業務が多く含まれます。
監査法人、税理士法人、法律事務所などは、繁忙期と呼ばれる月がありますので、そのタイミングは業務量が一気に激増します。
<残業時間/月平均20時間以上>代表的な業界
・人材派遣(29.7時間)
・インターネット(28.8時間)
・教育、研修サービス(28.6時間)
・生命保険、損害保険(25.2時間)
・銀行(都市、信託、政府系)(22.5時間)
・小売、百貨店、コンビニ(22.2時間)
こちらも対象となるお客さんに対し、土日も関係なくサービスを提供しなければいけない業界がランクインしています。
ただしこれらは、あくまでも業界平均なので、個別の会社や職種によって残業時間は大きく異なります。
仕事に対する価値観
・出世のため
・仕事が好きだから
もしあなたが、今の仕事と業務時間(残業の度合い)に対して違和感なく、その理由を消化できているなら良いと思います。
しかし、実際には違和感を持ち、心身に大きなダメージを背負いながら生きている人が世の中にはたくさんいます。
実際にその会社に入ってみると、こんなはずじゃなかったという現実に直面している人も多いのではないでしょうか。
もし今の会社での働き方について悩んでいる人は、もう一度冷静に自分自身で問いかけてみましょう。
・身体を壊してまで働きたいんだろうか?
・何のために毎日生きているんだろう?
・家族との時間が全然取れない。
長時間の労働は、うつ病、脳、心臓疾患を引き起こす大きな要因になります。特に、週55~60時間の残業は、脳や心臓の病気を通常の2倍~3倍に高めるというデータがあります。
自分だけは大丈夫!そう思っている人こそ、病気にかかります。
ちなみに、冒頭に説明した「うつ病」にかかった同僚は、とてもそうなるようなタイプ人ではなかったです。
なので、余計に衝撃でした。怖いのは・・・
本人に自覚症状がない!
ということです。
逆に、病気にかからない人は、事前に対策を取って、自分自身の身を守っています。
会社が働き方改革に前向きで、改善をしようとしている場合は良いでしょう。
でも、改善の意志がない会社があるのもまた現実です!!
自分の身を守るために、簡単にできることをお伝えします。
それは・・・
とりあえず転職サイトに登録する
転職エージェントに登録するメリットは2つです
①精神的な逃げ道ができる
②労働環境を根本的に解決できる
今すぐに転職を考えていなくても、何らかの対策を取り、リスクを回避する方法を取ることで精神的に楽になります。
その中で、本当に自分の希望する会社が見つかれば、転職をするようにしましょう。
利用の際の注意点
本当に良い求人は一般検索では見つけることができません。
必ず、エージェントに登録することをお勧めします。
理由は、エージェントとの面談によって「シークレット求人」を紹介してもらえるからです。
私も転職経験がありますが、このシークレット求人を利用して転職を成功させました。
また、情報を比較検討するために、必ず複数のエージェントを活用するようにしましょう。
お勧めのエージェントはこちら
まずは最大手の2社に登録しておけば安心です。
リクナビネクスト
※転職者の8割が利用しています。
20代・第二新卒・既卒の転職ならマイナビジョブ20’s!!
※全求人の内、80~90%が非公開求人です。