【2023年版】倉庫・物流施設業界の就職偏差値ランキングを解説するぞ!!
倉庫・物流施設業界と聞くと、どうしても地味なイメージが先行してしまう!!
が・・・しかし!!
仕事は安定しており、年収もそれなりに担保されている!!
そして!!
コロナウイルスの影響でほぼ全ての業界がダメージを受けている中、この業界は更に盛り上がりを見せている。
理由は、アマゾンや楽天といったECサイト(ネットショッピング)の需要が爆上がりし、モノを保管しておく倉庫の需要が劇的に高まったからだ。
もっとも、コロナウイルスがあろうがなかろうが、ネットショッピングの利用比率は年々増加しており、倉庫と物流施設の需要は右肩上がりで伸びていた。
この記事では、倉庫・物流施設業界を代表する企業たちの就職偏差値ランキングと、年収、働く環境、今後の業界動向など多角的に解説を行いたい!!
前置きはこれくらいにして、まずは就職偏差値ランキングをご覧あれ!!
登録・利用は無料!!
不況で市場から求人が消滅する前に、早めに動くことをお勧めする!!
倉庫・物流施設業界の就職偏差値ランキング
就職偏差値ランキング
【64】三井倉庫、三菱倉庫、住友倉庫
///////////////////////////////////////
↑財閥系倉庫会社
【61】安田倉庫
【60】澁澤倉庫
//////////////////////////////////////
↑ここまでが5大財閥系倉庫会社
【59】日本トランスシティ、東洋埠頭
【57】ヤマタネ、杉村倉庫、丸八倉庫
【56】ケイヒン、東陽倉庫、川西倉庫、中央倉庫
【54】三和倉庫
倉庫業界のビジネスモデルとは!?
ビジネスモデル
倉庫業界の仕事は、「お客さんからの荷物を倉庫に預かり、指示があれば納品先に届ける」という極めてシンプルなものだ。
法人契約が基本で、一度契約を結べば、その後は安定的に収入が入る仕組みになっている。
正直いうと、顧客側も、物流拠点を変えることは、非常に大きな労力がかかるので、よほどの問題がない限り、倉庫会社との契約は維持したいのが実情だ。
基本は、スペースに応じて、保管料を徴収することで、このビジネスは成立するが、通関業務(輸出入)、特殊アイテムの保管、コンサルティングなど、対応可能なサービスを増やすことで、より多くの受注を得ることができる。
規模の小さい会社は、特定分野に特化して、業界内で住み分けをしているのが、実態である。
倉庫会社は効率が命!!
倉庫会社は、空きスペースにモノを適当に積んで保管しておけば良いという訳ではない。
限られたスペースにいかに多くのモノを保管できるか、また円滑に取り出し、出荷できるか、ということを緻密に計算しながら、保管をする必要がある。
そういう意味では、数学の世界であるため、AIの導入により効率的が可能だ!! AIの導入により儲け(利益率)が改善する余地が残されている。
効率の良い場所に倉庫を構え、一度に大量にモノを運ぶことで、配送コストを削減できる。
倉庫業界の平均年収
倉庫業界の平均年収について考える場合、注意しなければならない点がある。
業界全体の平均年収を調べると、368万円(40歳)というデータがあるが、これは非正規労働者も含まれた数字である。
倉庫業界は、正社員の数が極端にすくなく、非正規労働者を中心に仕事を回しているため、このような数字になる。
しかし、この就職偏差値ランキングに登場する企業の平均は600万円ほどで、さきほどのデータよりも遥かに高い。
更に、財閥系の倉庫会社に至っては、平均年収700~800万円台と、優良メーカーと比較してもなんら遜色はない。
個別の会社については、このあと詳しく述べるが、倉庫業界=給料が安い!と決めつけるのは、非常にもったいない。
地味なイメージとは裏腹に、ホワイトな企業が数多く存在するのが特徴だ。
就職偏差値の上位企業
財閥系企業
財閥系企業は、三井倉庫、三菱倉庫、住友倉庫、安田倉庫、澁澤倉庫の5つが該当し、いずれも長い歴史を持つ名門企業である。
好立地な場所に、広大な土地を持つことが出来るのは、お金持ちの財閥企業にしか出来ない技で、これらの企業は圧倒的優位な条件で今のビジネスを展開している。
そのため、この5社は他の会社と比較すると余裕がある(いわゆる、まったりしている)。
三井倉庫
2020年の売上高は2,410億円、当期純利益64億円と売上高は業界内で1位も、利益率が課題だ。
後に、三菱倉庫、住友倉庫についても説明するが、財閥系3社の倉庫面積は以下の通り。
三井倉庫(131万㎡)、三菱倉庫(96万㎡)、住友倉庫(71万㎡)
ちなみに東京ドーム1個が4.7万㎡なので、三井倉庫は東京ドーム26個分ほどに相当する。
事業内容
三井倉庫の強みは何と言っても、総合力だ。
単に倉庫に保管するといっても、保管するものによって、温度管理などきめ細やかな対応が必要になる。
三井倉庫の場合は、自動車、航空宇宙、消費財、家電家具、医療、化学品、食品、大型設備、通販用品などありとあらゆるモノを保管する設備を持っている。
そういう意味では、様々な業界の人と仕事をする機会があるので、そこが面白いポイントになる。
その反面、業界によっては保管品質にうるさいところもあるので、神経を使う。
設備故障や不具合で、味や風味に影響を与えてしまった場合、倉庫会社にも責任が発生するため、なかなかデリケートな仕事なのだ。
仕事内容
仕事内容は以下の通り。
三井倉庫は国際ビジネスも数多く行っているため、倉庫にモノを保管するまでのプロセスも重要になる。
・輸出入手配、手続事務
・国際輸送(海上輸送、航空輸送)代理店
・サプライチェーンの構築、改革支援、実運用
・総合的な物流コンサルティング
海外展開
世界21か国に進出するなど、海外事業に力を入れているのが特徴で、売上高の内24%を海外で稼いでいる。
800名ほどの従業員のうち、60名ほどが海外勤務をするなど、海外で活躍する機会も十分にある。
3年目以降からは、海外実務研修制度(1年から1年半ほど海外で研修)があるが、これに選抜されるのは出世コース。
財閥系企業の場合は、グループ企業の海外進出に伴い、一緒にプロジェクトに参加するケースもあり、そこが仕事の醍醐味になるだろう。
年収・労働時間
三井倉庫の年収は、750万円(41.8歳)となっており、財閥3企業の中では低めの水準。
ただし、仕事は安定しており、ワークライフバランスも担保されており、働きやすいのが特徴。
就業時間が9:00~17:00で1日7時間勤務(週35時間、祝日のある週は別)と短い。
年間30名ほど募集しているが、財閥系は学歴フィルターが存在するので、最低でもマーチ以上であることが必要だ。
三菱倉庫
※三井倉庫で記載した内容と重複する部分については、割愛する。
2020年の売上高は2043億円、当期純利益118億円と利益面では業界No.1の会社。
医薬品物流のパイオニアで、この領域の強みは絶対的。
事業内容は、①倉庫事業、②港湾運送事業、③国際輸送事業、④不動産事業の4部門からなる。
特筆すべき点は④不動産事業で、この部門が利益の柱になっている。
倉庫会社は、物流拠点や倉庫の跡地などを持っているところが多く、特に歴史ある財閥系企業はその傾向が顕著。
三菱倉庫も、まさにそのパターンで、2014年に日本橋に「日本橋ダイヤモンドビルディング」を竣工している。
三菱グループということもあり、三菱関連企業と一緒に仕事をすることも多い。
年収・労働時間
三菱倉庫の年収はここ5年間右肩上がりに増えており、直近では809万円(40歳)となっている。
こちらも三井倉庫と同じく、就業時間は9:00~17:00までと週35時間勤務と短い。
こちらも三井倉庫と同レベルの学歴フィルターが存在する。
住友倉庫
2020年の売上高は1917億円、当期純利益89億円と、売上高では業界3位も、利益でみると三菱倉庫に次いで2位。
事業内容は①国際輸送、②港湾運送事業、③倉庫事業、④不動産事業と他の財閥系企業と同じ。
グローバル押しの企業で、海外展開が盛んな会社だが、2020年12月に神戸港ポートアイランド(港湾地区)に新規大型倉庫を設立するなど、国内事業にもしっかり投資をしている。
企業の中には捨てるに捨てられないような機密書類が存在するのだが、さすがに長年仕事をしていると、たまりにたまってどこに保管しておけばいいかわからなくなる。
そこで、住友倉庫はそれら機密書類の類を、安全に管理する事業に乗り出した。
保管の対象となるアイテムは書類だけでなく、磁気テープ、映像テープ、フィルムまで幅広く、紙を電子化するなどのサービスも行っている。
年収・労働時間
住友倉庫の年収は、758万円(36.9歳)で平均年齢が若いため、給与水準は三菱倉庫と同じく業界最高水準だ。
その他の企業
その他の企業についても、働く上での待遇は悪くないので、以下に年収情報を記載しておく。
売上高100億円以下の、小規模の会社も含まれるが、上場企業も多く、仕事は比較的まったりめ。
安田倉庫:750万円(40.4歳)
東洋埠頭:716万円(42.3歳)
日本トランスシティ:691万円(38.2際)
澁澤倉庫:686万円(42.6歳)
ヤマタネ:624万円(40歳)
杉村倉庫:630万円(40.5歳)
丸八倉庫:636万円(45.3歳)
ケイヒン:599万円(40.8歳)
東陽倉庫:563万円(38.7歳)
川西倉庫:538万円(37.0歳)
中央倉庫:494万円(39.9歳)
まとめ
以上、倉庫業界・物流施設業界は一見地味に見えるかもしれないが、グローバルにも活躍でき、様々な業界とも関わることができる、とても面白い仕事だ。
モノというのは、いくらIT化が発達しても完全になくすことは出来ないし、むしろネットショッピングの発展などにより、物量は増えている。
もともと日本の保管・物流技術は海外諸国と比べると非常に高いものがあり、それらを上手く海外に展開する余地はいくらでもある。
国内事業についても、法人契約がほとんどで、冒頭に述べたように一度、大手企業と契約を結べば、そう簡単に契約打ち切りにならない。
ただし、物流の担い手であるドライバーなどは、労働者不足が続いており、これらの課題はなんとかしなければならない。
そのため、AIなどを活用しながら、なるべく少なりドライバーで効率よく配送できるような仕組みを構築する必要がある。
こういった様々な課題に取り組み、日本の倉庫・物流業を是非、発展させてほしい!!
登録・利用は無料!!
不況で市場から求人が消滅する前に、早めに動くことをお勧めする!!