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理系よりも文系の方が出世・昇進する確率が高い理由とは!?【公務員・会社員】

理系よりも文系の方が出世・昇進する確率が高い理由とは!?【公務員・会社員】

当サイト、俺の転職活動塾!では、これまでにも出世関連の記事を発信してきたが、今回は「理系よりも文系の方が出世・昇進する確率が高い理由とは!?」と題し、文系/理系の出世格差について考えてみたい。

実際問題、筆者の周りにいる理系出身者は優秀な人が多い!!

しかし、なぜか彼らにはスポットライトが当たらず、適当に(失礼)仕事をしている文系出身者ばかりが注目され、出世・昇進するケースを数多く目の当たりにする。

どうしてこのような摩訶不思議な現象が起きるのだろうか!?

理系出身者の方が論理的思考にも優れており、物事を客観的かつ冷静にみれる人が多く、経営者には向いているのでは!?と思ったりもするが・・・。

いや待て!!

もしかすると筆者の周りの人にいる優秀な理系出身者は、たまたまスポットライトが当たっていないだけなのではないか!?

勝手な思い込みだけで、決めつけるのは良くないので、色々なデータを調べたところ東洋経済新報社が発行する「役員四季報データ」に、業界別理系役員比率という興味深いデータがあったので、以下に紹介したい。


出所:東洋経済新報社

なんと!?

やはり筆者の思い込みではなく、全業界において圧倒的に非理系比率(文系)の割合が高いではないか!!

正直、ここまで圧倒的に文系優位とは思わなかったというのが率直な感想である。

しかし!!

このデータを見るときに、忘れてはならない大事な視点がもう一つある。

それは、そもそも文系と理系の人数比率が違うということである!!

実は世の中の文系VS理系の比率は、7:3で圧倒的に文系の方が多いのである。

なので、数の関係からいくと文系の役員割合が高いのは、当たり前の話なのである。

ただ、このデータを見る限り、やはり文系の方が出世に有利なのは否めないだろう。

いやはやどうしてこういう結果になってしまうのか!? 

この記事では筆者の独断と偏見による考察を交え、理系よりも文系の方が出世しやすい理由について考察をしてみたので最後までお付き合い頂きたい!!

補 足

※公務員も原理原則は同じなので、是非とも参考にしてほしい。


※文系/理系はあくまで便宜上の分類に過ぎず、最終的には人によることを念頭においてほしい。

専門家 VS 何でも屋

理系は専門分野が限られているため、特定の分野に特化して、長期的な視点で1点を深堀りするスタイルが仕事の特徴である。

そのため、今年は微生物の研究をして、来年は産業機械の研究をして、3年後には、化学薬品を開発します、なんてことはまずあり得ず、地道にコツコツと1つのことを行うスタイルが主流であり、割と決められた範囲の中で仕事をする傾向がある。

これに対して、文系は、今年は営業をして、2年後は人事にいって、3年後はマーケティングをやります、なんていうことが普通に起きたりする。

要は何でも屋なのだが、これにより会社全体を、多角的な視点から見る機会が多く、また広範囲の人事異動を繰り返すことで、社内人脈も広がり、偉い人の目にも止まりやすく出世できる確率もあがるのである。

メーカーなどで幹部候補フラグが建てられた社員は、理系の世界を学ばせるため、初期配属であえて工場の総務担当などの仕事をさせることがある。

パフォーマンスの重要性 

理系の人の話し方は、ロジカルで理路整然としているので、聞いていて心地よいのだが、ことパフォーマンスになると苦手な人が多い傾向にある。

理系の人は、素直で純粋な人が多く、100やっても50と控えめに伝えたり、さりげなくフォローをするけど、それをひけらかすような人が少ない。

このあたり、人間としては尊敬できるのだが、やはり50を100やりましたと主張するような文系のクソヤローがたくさんいる職場では埋もれてしまうのは否めない。

文系はろくなデータもないのに、さも正しいかのように、主観的な意見を言ったり、屁理屈を言ったり、物事をいいように表現したりする傾向があるので、真実を見抜く力のない人は簡単に騙されてしまう。

結局、人事や偉い人の耳にはいるのは「パフォーマンスにより優秀だと錯覚させるような人」が多く、素晴らしい能力を持つ優秀な理系人材がいても、埋もれてしまいがちになるのである。

こういうスポットライトの当たらない優秀な理系人材をちゃんと評価できる仕組みのある会社は、正直かなり稀なのではないか。

会社経営は文系の仕事!?

「会社経営」というものを文系・理系という観点で見た場合、経営学部や商学部が文系学部であるように、どうしても文系サイドの領域でとらえてしまう。

理系出身者の場合は、最初から会社経営は文系の仕事だよね・・・と自分の専門分野に閉じこもる人も多く、経営なんて理系に関係なくないすか・・・という人がいるのも事実。

上を狙う場合は、経営もわかる理系人材を目指す必要があるが、やはり理系が不利であることは否めない。

ちなみに、MBA(経営学修士)という、経営学に関する知識を学ぶ学問があるが、これの理系版としてMOT(技術経営/management of technology)というものが存在する。

コストカットの限界に挑戦したり、不良率を0.001%以下に抑えるのも大事だが、経営視点でみた場合、他に何を優先しなければいけないか・・・そういった広い視点も大切である。

文系が上流工程を握る構造

経営戦略やマーケティング戦略という、会社の将来を左右する重要な部署は、文系社員が担当することが多い。

彼らは、世の中の動向や、将来予測をベースに、ああでもないこうでもないと言いながら、事業ポートフォリオを構築したり、マーケティング戦略を打ち出したりするわけだが、正直、答えなんてどこにもない。

答えはないけど、おそらくこうだろうという前提に基づき、会社を買収したり、ブランドを売ったり、新商品を発売したり、新しい技術を開発したりする訳だが、方向性がクソだと最悪会社は倒産してしまう。

いわばそれだけ重要な仕事といえるだろう!!

そして、これら上流工程の仕事は文系が握っていることが多く、上流工程から下流工程の理系の専門領域に仕事の指示を出す構図が出来上がっている。

なので、どうしても文系に主導権を握られがちになるのである!!

ただし、下流工程だから仕事が簡単だという訳ではなく、実際の難易度や労力は上流工程よりも高いケースが多い。

できて当たり前と考える人も多く、大変さを正確に理解している人は少ないのが残念。

結局、新商品のプレスリリースでは、マーケティン戦略部の文系出身社員がプレスカンファレンスを行い「こんなん発売しました!!」といって世間の注目を集める構造になっている。

ここでも理系の人たちにはスポットライトがあたることが少ないのである。

組織はロジックだけでは動かない

冒頭に述べたように世の中の文系社員:理系社員の比率は7:3で必然的にどの会社でも文系社員の数は多い。

そのため理系社員がリーダーとなって文系出身の社員を率いる場合は、文系社員のモチベーションをうまく鼓舞できる人材である必要がある。

もしも社員全員が理系出身であれば、ロジックベースで説明をすればおおよその人からは理解を得られるが、文系はそういうわけにもいかない。

時には、人間らしさを前面に出して感情に訴えかけたり、この人のために頑張ろう!!と思ってもらわなければならない。

よく理系のリーダーにありがちなのが、物事を正確に説明しようと考え細部にこだわり、結局いいたいことが伝わらないケースがある。

一方で、文系のリーダーは、中身は何もなくとも社員の胸躍るようなワンフレーズでメッセージを伝え、共感を得ることが多い。

まぁ、どっちが絶対に正しいということはないのだが、最終的には文系出身者の方が数が多いため、文系よりで統率できる人が成功する確率が高くなるのである。

ワンポイント

理系の人と一緒に仕事をやっていてよくありがちなのが、理系は完璧主義なひとが多く、枝葉の部分まで細かく気にする人が多い。

一方の文系は、ポイントだけ抑えれば、あとは最後ちゃんとうまくいけばいんじゃない!という人が多いため、ガチンコでぶつかると喧嘩になることがよくある。

この辺りは、双方で適度に妥協できれば良いのだが、理系の人が曲げられずに、文系の人が妥協するシーンを見ることが多い(もちろん逆もあるけどね)。

いずれにせよ、双方には悪気はなく、育ってきた環境・文化が違うだけなのだ。

まとめ

以上のように、理系よりも文系の方が出世をしやすい理由をいくつかあげたが、経営人材(役員)に出世するためには、過度に文系に寄りすぎてもいけないし、過度に理系に寄りすぎてもいけないことを理解頂きたい。

理想としては、文系・理系関係なく、時には数字を交えロジカルに、時には感情を前面に出し、人間らしさを発信するなどのバランス感覚が重要である。

昨今、大企業の多くでは、理系・文系人材の職場交流や、戦略的に理系人材を文系部署に配属し、将来の経営人材を育成しようという動きが盛んになっており、理系出身の経営人材の輩出が期待されている。

最後に、この記事では、便宜上「文系・理系」という表現を使ってきたが、詰まるところ文系・理系という分類ではなく、個人の人間性・能力そものもが重要であることは忘れてはならない。

※筆者は、将来的には理系出身の社長はさらに増える傾向にあると考えているが、その理由はまた別の機会に記載しようと思う。

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