【2023年版】建設業界(ゼネコン)の就職偏差値&年収ランキングを解説するぞ!!
ゼネコンはゼネラルコントラクター(総合建築業者)の略で、ゼネラル(総合)というだけあり、マンション、オフィスビル、商業施設、ダム、トンネル、道路などどんな建物でも建設できてしまう。
ゼネコンの主なお客さんは、官公庁、不動産デベロッパー、民間企業などが中心で、1案件あたりの発注額は数十億~大きいものでは何千億ととにかく金額の単位が大きいのが特徴だ。
金額ももちろんだが、東京スカイツリー、六本木ヒルズといった国のランドマークとなるような案件には各社プライドをかけて落としにかかる!!
不動産デベロッパーと建設会社の違い
この2つの業界の違いを説明しておこう。
不動産デベロッパーとは!?
不動産デベロッパーは、都市計画のコンセプトや戦略を考えることが仕事で、用地の買収まで手掛ける。
サッカーで例えると、選手ではなく監督のポジションだ。
不動産デベロッパーについては、詳しく知りたい人は以下の記事を読んで欲しい。
【2023年版】不動産業界/デベロッパーの就職偏差値ランキング&年収を解説するぞ!! 管理人 不動産デベロッパーの主な業…
建設業者とは!?
建設業者は、不動産デベロッパーのイメージを具現化すること(つまり実際の建物を建てる事)が仕事。
サッカーでいうと、選手(プレイヤー)のポジションだ。
もちろん日々の仕事の中で、現場にも足を運ぶのだが、肉体労働をする訳ではないので、そこは変なイメージを持たないように!!
詳しくは、記事のなかで述べるが、実際の仕事は、建設現場が円滑に回るためのサポートや、工事全体の進捗管理などがメインになる。
非常にこまごまとした仕事が多く、かつその範囲も広いので、土日も含めて長時間労働の傾向あり。
それも理由で、業界大手の平均年収はどこも1,000万円を超えるなど、業界の中でみても非常に高い!!
前置きはこれくらいにして、就職偏差値ランキングをご覧あれ!!
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建設業界(ゼネコン)の就職偏差値ランキング
建設業界(ゼネコン)
【68】大林組 鹿島 清水建設 大成建設
【67】竹中工務店
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スーパーゼネコンの壁 ※官公庁の受注に圧倒的強み
【63】長谷工コーポレーション
【62】戸田建設 前田建設工業 三井住友建設 フジタ
【61】熊谷組 安藤ハザマ 西松建設 東急建設
【60】鴻池組 高松コントラクション 奥村組
【59】日本国土開発 福田組 大豊建設
【58】浅沼組 飛鳥建設 佐藤工業
海洋土木
【62】五洋建設
【59】東亜建設工業
【58】東洋建設
道路会社
【62】NIPPO
【60】前田道路
【59】日本道路
鉄道系
【59】鉄建建設
【58】東鉄工業
設備工事
【62】関電工
【61】コムシスホールディングス
【60】高砂熱学工業
特殊土木
【57】ライト工業
【54】日特建設
設計会社
【60】NTTファシリティーズ
【50】三菱地所設計、日建設計、日本設計
住宅メーカー(参考)
【55】大和ハウス工業、積水ハウス
【54】旭化成ホームズ、住友林業
【53】積水化学工業、一条工務店
【52】トヨタホーム、パナソニックホームズ
建設業界の年収水準
建設業界全体の平均年収は40歳で669万円と全業界の中でも高めの水準だ。
その中でも大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店はスーパーゼネコンと呼ばれ、技術力、社会への影響力で他を圧倒している。
これらの会社の平均年収は冒頭でも述べた通り1,000万円を超える!!
まず最初に、労働時間が長いこと。
残業は土日も含めると少なくて50時間、多いと100時間以上に達することもある。
時給3,000円で計算してみても、毎月15万~30万は残業代が支給されるので、必然的に年収は高くなる。
次に、意外に思うかもしれないがこの業界の大卒比率が高いことが挙げられる。
例えば、自動車メーカーなど工場を持っている所は、現場の作業員が多く、その大半を高卒者が占める。
そのため、業界全体の平均年収が押し下げられ、業界全体で比較した時に上位ランクしない仕組みになっている。
電力会社、鉄道会社なども似たような構図だ!!
建設業界は、大卒者の割合が高いため、業界の平均年収を押し上げているのだ。
建設業界の業務内容(文系)
冒頭にも述べた通り、文系出身者の場合、営業や事務系の業務を行う。
現場事務所の管理業務
文系の場合、初期配属は現場事務所が圧倒的に多く、ここでゼネコンの現場仕事を学ぶことになる。
現場事務所では現場で働く社員の労務管理、安全管理から、経理、総務、近隣住民の対応などとにかく幅広い。
建設現場に関わる業者の数は100を超えるとも言われ、発注、業務指示、資材管理などとにかくこまごましたことが多い。
請求書だけを見ても非常に数が多く、それらもきっちりチェックしなければならないし、支払処理も行う必要がある。
工事においては、近隣住民にきちんと説明しておかなければ、後々問題になることも多く、1軒1軒周辺のお宅を訪問することもある。
その合間をぬって、役所や労働基準監督署に提出する法定書類類を作成したりもしないといけない。
工事が始まる前には、事務所を立てる必要があるが、事務所の机、イス、電話、ネット回線から必要な物品を購入して事務所の環境を整備したりもする。
とにかく現場で肉体労働をする人達が、快適に働けるようにすることが重要な仕事だ。
実際に工事が始まると予期せぬトラブルや問題が発生するので、それらにも対応することになる。
なお、現場の作業員の職長さんを怒らせると本当に怖い!!
このあたり、めげないメンタルと柔軟なコミュニケーション能力が必要だ!!
この業界で体育会学生が採用されるのはこのあたりに理由がある。
本社・支店の管理業務
現場事務所を数年担当すると支店や本社に異動になるが、ここでも基本は管理系の仕事がメイン。
本社・支店になると取り扱う案件の規模が大きくなるのと、現場事務所の担当者が仕事をしやすくなるような仕組みを整備したりもする。
ここで生きるのが、現場事務所で働いた経験で、自分が現場で感じた無駄や非効率的な仕組みを改善できるチャンスだ。
営業の仕事
営業担当者は、自分でいくつか顧客を担当し、建設担当者を定期的に訪問しながら、新たな建設投資の予定がないか情報収集をするのメイン。
顧客は、官公庁から商社、自動車メーカー、石油会社、化学メーカーなど様々!!
長期的な視点に立ち、良好な関係を構築する必要がある。1件でも受注が取れれば数十億レベルなので、大きな達成感を味わえる。
ランキング上位企業の解説
大林組、鹿島、清水建設、大成建設、竹中工務店の5社はスーパーゼネコンと呼ばれ、業界内での影響力が大きいことを先に述べた。
スーパーゼネコンは官公庁からの受注金額・件数も圧倒的で、民間需要が低下したコロナ禍でも堅調に受注を獲得している。
画像:スパーゼネコン各社のロゴ
なお、年収はどこも似たり寄ったりで非常に高い!!
大林組
2020年度の売上高は2兆730億円、当期純利益1130億円で業界1位
2021年度の売上高は1兆7,668億円、当期純利益988億円で業界2位
創業130年を迎える関西出身の都市開発を得意とする会社。
売上高の構成は以下の通りで、主力事業は国内建築事業、海外建設事業、国内土木事業。
出所:大林コーポレートレポート2021
国内建築事業としては、これまでに東京駅、六本木ヒルズ、東京スカイツリー、虎ノ門ヒルズ、赤坂インターシティーAIRなどの建設実績あり。
海外には16の拠点があり、アジア支店(シンガポール)、北米支店(サンフランシスコ)を中心に海外事業を展開している。
画像:大林組のプロジェクト(ジュエル・チャンギ/シンガポール)
海外事業の売上高は全体の2割ほどを占めるが、今後の課題は利益率の改善だ。
「不動産事業」は、不動産デベロッパーが得意とする「都市開発」を指している。
「その他事業」は、再生可能エネルギーのことをを指し、太陽光、陸上風力、バイオマス、などの発電事業や、洋上風力発電事業を推進している。
2020年の平均年収は1,057万円(42.6歳)
2021年の平均年収は1,032万円(42.6歳)と微減。
管理職になるまでは年功序列で、ひとあたりの良い人が多い。
鹿島(かじま)
2020年売上高2兆107億円、当期純利益1,032億円で業界2位
2021年売上高1兆9,071億円、当期純利益985億円で業界1位
創業1840年(天保11年)の老舗ゼネコンだ。
※以下のカッコ内、左は2019年度、右は2020年度
売上構成比は建築(41.0%/47.5%)、海外(25.6%/23.3%)、土木(17.5%/14.3%)、開発(3.6%/2.8%)、国内関係会社(12.3%/12.1%)となっている。
出所:Kashima Report 2021
鹿島は、日本初の超高層ビル・霞が関ビルの建設を行うなど、業界内を常にリードしてきた会社。
海外事業の鹿島とも呼ばれ、1954年には海外に進出し、東南アジアを中心にダム・発電所の工事を多数手掛けてきた。
現在も海外事業の比率は高く全体の25.6%を占める。受注は北米、アジアがメインだ。
アジアはベトナムの不動産開発会社インドチャイナ・キャピタル社と合弁で設立したインドチャイナ・カジマ・デベロップメントを通じて開発事業を推進しており、ホテル建設などの事業を行っている。その他、シンガポール、ミャンマーでも事業を展開。
2020年平均年収は1,133万円(44.2歳)
2021年平均年収は1,134万円(44.1歳)と無風。
こちらも年功序列で、プロ意識が高くて真面目なひとが多い会社。
会社に対する愛社精神が高い人が多いのが特徴。
大成建設
2020年の売上高1兆7,513億円、当期純利益1,220億円で業界3位
2021年の売上高1兆4,801億円、当期純利益1,305億円で業界3位
※ただし当期純利益は2020、2021年ともに業界第1位
新国立競技場など国家プロジェクトにも参画している。
画像:大成建設が手掛けた新国立競技場
その他、ホテルニューオータニ本館、東京都庁、大手町タワーなどの建設を手掛けた実績あり。
大成建設の事業は、建築、土木、開発の3つで構成比は以下の通り。
出所:統合レポート2021より筆者まとめ
開発事業は、ホテルオークラ東京、虎ノ門、札幌中心部、京都中心部で開発プロジェクトを運営。
なお、海外事業(台湾、ベトナム、シンガポール、フィリピンの建設工事)は全体の3.5%ほどで、海外事業比率が低いのが特徴。
2020年平均年収は1,009万円(43.0歳)
2021年平均年収は984万円(42.9歳)と微減。
スーパーゼネコンの中で唯一の非同族企業、そのためトップダウンというよりはボトムアップの会社だ。
社内の風通しは非常に良い!!
清水建設
2020年の売上高は1兆6,982億円、当期純利益989億円で業界4位
2021年の売上高は1兆4,564億円、当期純利益は1001億円で業界4位
宮大工を起源に持ち、民間建築に実績がある。
その代表的なものが、歌舞伎座の改修工事や、出雲大社の本殿修理・保存事業だ。
画像:改修工事後の歌舞伎座
その他、特許保有技術が多く、モノづくりへのこだわりが人一倍強い会社。
事業内容は、建設事業(国内建築、国内土木、海外建設)と非建設事業(不動産開発、エンジニアリングなど)の2領域。
※海外事業は売上高の内5%ほどで、大成建設同様に国内ビジネスが中心。
清水建設は、今後、非建設事業に力を入れ、2割近くに増やしたい考えを持っている。
不動産開発事業は、豊洲エリアの開発、インドネシアの首都ジャカルタで超高層オフィスビルの開発プロジェクトなどがある。
その他、小型ロケットの打ち上げ事業や、月の開発利用といった宇宙開発事業も行っている。
2020年の平均年収は1,006万円(42.9歳)
2021年の平均年収は971万円(42.8歳)と微減。
社風としては、プライドが高めで職人気質の人が多い(ちょっと昭和的かも)。
女性の登用や働き方改革に絶賛取り組み中。
竹中工務店
2020年の売上高は1兆3,520億円、当期純利益は689億円で業界5位
2021年の売上高は1兆2,377億円、当期純利益は397億円で業界5位
1610年(慶長15年)創業で建築専業の老舗。
大手5社の中で唯一の非上場企業。
事業内容は以下の通り。土木は子会社が担当している。
出所:竹中コーポレートレポート2021
自社で建てた建物のことを「作品」と呼ぶ職人気質。
海外事業の歴史も古く、シンガポールの「チャンギ国際空港」やタイの「アユタヤ銀行本店」も竹中工務店の作品である!!
代表的な建物には日本一の高さを誇る「あべのハルカス」や「渋谷 パルコ・ヒューリックビル」などがある。
2019年の平均年収は1,042万円(44.0歳)
2020年の平均年収は1007万円(44.0歳)
出所:有価証券報告書(12/31)
プローパー社員重視主義。
職人気質の人が多く、個性が強め。
まとめ
建設工事が終わって建物が完成した時の達成感はなにものにも代えがたい!!
特に、国家プロジェクトとなると、世の中の人々に広く認知されるし、さぞかし誇りに思えることだろう。
しかし、完成までには数多くの試練が待ち構えている。
この業界で働いて得られる高い年収はその対価だと思って欲しい。つまり、それくらい大変な仕事だという事だ!!
フットワークの軽い体育会の学生はこの業界に向いているといわれるが、同時に手先の器用さとなんでもそつなくこなせる総合力が必要になる。
その両方を兼ね備えた人材は、貴重な人材として重宝されるだろう。
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