【2023年版】自動車メーカーの就職偏差値ランキング(難易度)を解説するぞ!!
世界の自動車市場
自動車業界は、ご存じの通り世界中にビジネスを展開するグローバルな業界である。
以下、世界の市場規模(自動車販売台数)を頭に入れ、日本の立ち位置を理解しておくことが重要だ。
世界の自動車販売台数ランキング
出所:GLOBAL NOTE
このグラフを見るとお分かりのように、中国が圧倒的に世界1位で、その次に米国市場が2位となっている。
中国はリーマンショック後の2009年に米国を抜き、世界1位となったが、その後も市場は成長を続け、今では日本市場の約5倍の巨大市場となっている。
また、中国は自動車が完全に普及しきっておらず、1人当たりのGDPも着実に増加していることから、今後も更なる成長が予想される!!
まさに中国市場を制する者は世界を制するといえるだろう!!
中国市場は様々な規制でガチガチにガードされている上、中国政府がバックに付いており、上海汽車集団、浙江吉利控股集団、蔚来汽車といった中国勢がとにかく手ごわく、簡単には勝たせてもらえない!!
規制対応と技術革新の重要性
規制対応
2015年のパリ協定で『2030年までにCO2を2013年比で26%(自動車は28%)減らす』という中期目標が定められた。
これを受けて、国内で発売される新車の燃費を2030年までに32%改善(対2016年)されることが自動車メーカーに義務付けられており、今後も電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)を搭載した自動車の開発競争が進むことは必須。
技術革新
AIによる自動運転の開発競争が進んでいる。
これにより交通事故を防いだり、ドライバーがより快適に運転をすることができるようになる。
トヨタ自動車は2020年3月にNTTと2,000億円規模の業務提携を行うことを発表。
トヨタ自動車とNTTは、人や車、サービスがインターネットでつながる最先端都市「スマートシティー」構想で資本業務提携することで合意したと発表した。相互におよそ2,000億円を出資し、トヨタが持つ自動運転などモビリティの最先端技術と、NTTが持つ5Gなどの通信インフラ技術などを組み合わせ、スマートシティー構想を推進していくという。
このCASEという言葉は、Connected、Autonomous、Shared&Service、Electric Driveの頭文字を取ったもので、「従来の自動車=運転する乗り物」という概念を超え、自動車業界のビジネスモデルを根底から覆す、大革命になると言われている!!
自動車業界/大きな課題
以上のように、CO2排出量を減らしたり、新しい技術が自動車に搭載されることは、とても喜ばしいことだ。
つまり、そういう技術にお客さんがお金を払うかどうかは、また別の話なのである!!
例えば、あなたは、CO2を減らす機能が付いた車に追加で100万払いますか??
結局、お金に余裕のある人しか、こういった車を買うことはできないし、電気自動車だって充電できるところはまだまだ限定的だ。
こういったコスト面も含めて、社会インフラが整わない限り、本当の意味での実用化とは呼べないだろう。
なお、今消費者が一番求めているのは軽自動車である!
これが消費者行動の現実だ!
自動車業界が考える理想的な世の中・未来を否定するつもりは毛頭ない。
しかしビジネスである以上、理想と現実(お客さん目線)はしっかりと念頭に入れておく必要がある!!
前置きが長くなったが、自動車業界の就職偏差値ランキングをご覧あれ!
登録・利用は無料!!
不況で市場から求人が消滅する前に、早めに動くことをお勧めする!!
自動車業界の就職偏差値ランキング
国内系自動車メーカー
【70】トヨタ自動車
【67】ホンダ
【65】スズキ
【60】日産
—–Aランク —–
【58】いすず、ダイハツ
【57】日野自動車、スバル
【56】マツダ
【55】三菱自動車
【52】三菱ふそうトラック・バス
—–Bランク —–
外資系自動車メーカー 国内3強
・メルセデスベンツ
・フォルクスワーゲン
・BMW/MINI
優良自動車部品メーカー
デンソー、アイシン精機、豊田自動織機、パナソニック、日本製鐵、AGC、村田製作所、日本電産
これらの企業は、自動車メーカー下位の企業よりも難易度は高い!!
売上高、利益率、成長力など全てのレベルが最高レベルの会社ばかり。
自動車メーカーの年収
以下、2019年度の各社の年収を紹介する。
1位:トヨタ自動車 865万円(39.6歳)
2位:本田技研工業 816万円(45.5歳)
3位:日産自動車 809万円(41.4歳)
4位:いすゞ自動車 776万円(41.4歳)
5位:三菱自動車 730万円(41.1歳)
6位:スズキ 691万円(40.3歳)
7位:マツダ 663万円(41.2歳)
8位:日野自動車 653.0万円(37.8歳)
9位:SUBARU 640万円(38.4歳)
出典:各社の有価証券報告書
自動車業界/本当の年収
中でも、トヨタ、ホンダ、日産自動車の3社は平均年収800万円を超える高収入・好待遇となっている!!
目安として、業界最大手3社の大卒総合職の年収は30歳前後で700万円、40歳前後の管理職で1,200万円、50歳前後の部長職で1,600万円ほどに達する。
いすず、三菱は、さらに100万円ほど、それ以外の企業は200万円ほど年収がダウンする。
なお、海外勤務を経験している人は出世の幅も広がり、その後の出世・年収UPにプラスになる。
この辺りを詳しく知りたい人は、以下の記事も参考に。
【海外勤務】海外駐在員の給与・年収を元駐在員が全て暴露します! グローバル化により日本企業の海外進出が盛んになってきまし…
年収の注意点
この業界最大の特徴は、景気の動向に非常に左右されやすいという点だ。
10数年前のリーマンショックで世界経済がどん底に陥った際、自動車需要の急落から、大手自動車メーカーには在庫が山のようにあふれかえったのは記憶に新しい。
今では800万台中盤に回復したトヨタの平均年収も、リーマンショックの際は700万円程度にまで落ち込んだ(現在からマイナス150万円)。
業界勢力図と働き方
国内自動車業界/勢力図
まず、2019年度の国内販売台数シェアをご覧いただきたい!!
1位:トヨタ(31.5%/+1.7)
2位:ホンダ(13.7%/-0.6)
3位:スズキ(13.3%/-0.4)
4位:ダイハツ(12.7%/+0.3)
5位:日産(10.6%/-0.7)
6位:マツダ(4.0%/-0.1)
7位:スバル(2.6%/-0.1)
8位:三菱(1.9%/-0.1)
9位:外国車(5.8%/-0.1)
2019年度のポイント
✔トヨタが全体の3割近くを占め、販売台数、シェアともに大幅UPで一人独走状態(カローラ、プリウス、シエンタ、ルーミーが好調)。
✔2018年、2019年の国内販売台数の上位5車種が軽自動車。ただし販売台数は3年ぶりの前年割れになった。
✔2019年の軽自動車は、ホンダのN-BOX、ダイハツのタント、スズキのスペーシア、日産のディズ、ダイハツのムーブが1位から5位を占有。
✔トヨタのプリウスは国内最強と言われ「ハイブリッドカー」のシンボル的な存在だったが、最近はどの車種もハイブリッドカーに設定していることもあり、その存在感は薄れている(それでもプリウスは、アクアに並んで最も売れている車種のひとつだ)。
自動車業界の働き方
大卒総合職の場合、基本はカレンダー通りの勤務になる。
年間休日は120日程度、保証されており、夏季休暇なども取得可能。
文系と理系で業務内容がかなり異なるため、一概には言えないが、常に最新技術の開発を求められるため、理系は勤務時間が長くなりがち。
文系でも、営業職を中心に業務をこなすことになるが、改善やらコストカットは常に意識させられるので、働く上でのプレッシャーは大きい。
トヨタ自動車
MBAの授業などでも取り扱われる、トヨタの経営は世界のお手本だ。
いわれたことに疑いを持たず、継続できる資質と、やるときはやる!といったバランス感覚が要求される。技術系は、学歴高めで東大・旧帝大卒が多い。
文系は、早慶を中心にしつつも、幅広い大学から採用。昇進する際には、英語(TOEIC)が必要なので、早めに勉強しておくべし!
ホンダ自動車
本田宗一郎の考え(ホンダフィロソフィー)を研修を通じて徹底的に浸透させる技術屋集団。
バイクの販売が世界首位であるように、バイクのイメージが強いが、自動車の業績も悪くない(国内2位)。
日産自動車
日本とフランスのハイブリット企業で、外資系の色が強い。
ルノーが中心となって日産・三菱との3社提携を推進し、2017年の世界販売台数は約1,061万台と世界首位を獲得した輝かしい実績も、カルロスゴーンをはじめ、経営陣の内紛によりブランド価値に大きなダメージ。足元の業績はよろしくない。
2020年3月期の連結純利益が前期比66%減の1100億円の見通しを発表したが、これはリーマンショック時以来の低水準となる。
海外展開について
自動車メーカーのほとんどが、売り上げの大半を海外で稼ぎ出している。
売上高に占める海外比率
トヨタ・・・69.1%
日産・・・・81.4%
スバル・・・79.8%
マツダ・・・80.7%
ホンダ・・・85.0%
日系自動車メーカー最大の主戦場は北米市場であり、各社は経営資源の大半を北米市場に投入している。
一方で、日本の自動車メーカーはトランプ政権から目をつけられており、情勢の変化で今後は何が起きるかわからない。
なお、スバルは売上の65%を北米が占めており、米国市場が崩壊した場合は、共倒れとなる危険性がある。
うまくいっているうちは良いが、一本足打法であることはリスクが大きい。←今後は経営に甚大な影響があるだろう!!
このあたりは過去の失敗(リーマンショック時)から学んでいる面が大きい。
実際に、今回のコロナショックでは、トヨタ経営の堅実さが際立つ結果となった!!
海外勤務者の数
最後に、おまけとして各企業でどれくらいの人数が海外で働いているかをお伝えしておく。
トヨタは海外勤務者が2,450人(全従業員72,779)、いすず自動車510人(全従業員7,928人)、マツダ自動車410人(全従業員21,601人)、ダイハツ281人(全従業員6,147人)
先にも述べたように、自動車業界における出世の登竜門は海外勤務だ!!
ここ最近は、東南アジアの営業から海外勤務になるケースが多い。
若手の初期配属も、東南アジアを中心とする海外営業は増えてきている。
なんといっても、海外で儲けている業界だということは今一度肝に銘じてほしい。
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